エ「へへっ！いただき！」

ル「ああ！！俺の肉だぞ！！」

サ『ふふっ…まだまだあるよ』

3人は腹ごしらえで焼いた野牛を食べている。肉の争奪戦は日常茶飯事だが、これまでルフィはエースに惨敗だった。しかし最近はなんとか食らいつくことができている。

サ『ルフィもエースに追いつけるようになってきたね』

ル「おう！これからもっと追いついてエースに勝つ！！」

エ「へっ！強くなったのは認めてやる…だが、お前が俺に追いつこうなんざ、10年も早えぇんだよ！」

ル「なんだと！？」

サ『ふふ』

サ（2人はずっと変わらないな…でも…これももう少ししたら…）

サファイアは小さくため息をつく。

エ「どうした？サファイア」

僅かなため息だったのにも関わらず、気づいたエースは心配そうに見ていた。

サ『ああ…ごめんね。なんでもないの…ただ…』

ル「ただ？」

サ『…もう少ししたら、エースの船出だから…このやり取りも見れなくなっちゃうんだなって思って…』

サファイアがそう言うとエースとルフィも落ち着いた表情になった。

ル「確かにそうだな…」

エ「ああ…長かったような…あっという間だったような…そんな気がするな…」

サ『うん…』

3人は食べる手を止め海を見た。海はただ風に揺られて波を立てているだけだったがその先は果てしなく続いている。

エ「あの海の先に何があるのか…どんなことが待っているのか…俺には分からない…」

サ・ル『「……」』

エ「けどよ！それ以上に楽しみなんだ！」

エースは2人の方を見て笑顔で答えた。

サ（エース…）

サ『そうね…私も楽しみ！』

ル「ああ！！俺もだ！」

3人はそう言ってまた笑いあった。