翌日‥‥

エ「準備はいいか？」

サ「ああ」

サ『うん』

ル「せっかく釣ったのに‥‥もったいねぇな」

サ「仕方ねぇだろ。これはあいつをおびき寄せるエサなんだから」

4人は釣った大きな魚を背中に背負って大虎を探していた。

グォォォォ‥‥

サ『あの声は‥‥』

サ「早速来たぞ」

ル「意地汚ぇヤツめ！今日は絶対に渡さねぇぞ！」

うなり声は段々と近づいてきた。

エ「来た！！」

吹雪が止み、視界が開けてきた。

サ「ん？あれ、虎公か？」

エ・ル「「ん？」」

そこに居たのは巨大な熊だった。

サ「なんだよ、熊じゃねぇか」

サ『最初から上手くはいかないよ』

ル「つまんねぇの！あっち行け！ｼｯｼｯ」

熊は4人を睨んでいた。

エ「いや、こいつは虎公に匹敵するぜ‥‥こいつに勝てねぇなら、虎公はもっと無理だ」

エースの言葉に反応するかのようにうなり声をあげた。

サ「なるほど！練習相手にはちょうどいいってことか」

サボが言い切る前にエースは走り出した。

エ「俺が１番乗りだ！！」

サ「きったねぇ！！」

ル「ずりぃぞ！！」

サ『ちょっと、みんな！！』

エースに続いて2人が駆け出し、サファイアはそれを追いかける。

エ「うぉぉぉぉ、たぁっ！！はぁっ！！」

エースは熊を滅多打ちに殴りつけた。

しかし、倒れるまでにいかず大きなタンコブができただけだった。

グォォォォ

エ・サ・サ・ル「「『「うわぁぁぁぁぁ！！」』」」

熊は怒り狂い、4人を追いかけた。

エ・サ・サ・ル「「『「はぁ‥はぁ‥‥」』」」

必死に逃げるがいつまでも追いかけてきた。

サ「ダメだ、怒りが収まらねぇ！」

ル「もうダメだ〜！！」

サ『追いつかれる！！』

その時‥‥

ﾋｭﾝ

ものすごい速さで何かが飛んできた。そして、熊のみぞおち付近に直撃した。

？「はっ！」

その直後、何者かが4人の前に立ち、熊と向き合っていた。

よく見ると1人の老人が立っていた。

ル「誰だ！？」

老人は熊に向かって走り出した。熊も老人目掛けて走り出した。

ル「やべぇよ、あのじいさん」

サ「ありゃあ、不確かな物の終着駅（グレイ・ターミナル）のナグリ‥‥逃げろ！！吹っ飛ばされるぞ！！」

必死にサボは叫ぶがナグリという老人は立ち止まった。

サ「何やってんだ、ジジイ！！」

サ『逃げて！！』

熊の攻撃が届く距離まで近づき、4人は助からないと思った。

ナ「むんっ！！」

突然、地響きがなり雪がナグリの周りを舞った。

視界がはれ、見えたのは片手を熊に向けて経つナグリと今にも腕を振り下ろしそう熊の姿だった。

ナ「お主の住処は、ここじゃなかろう‥‥とっとと森へ帰らんのし！！」

ナグリが叫ぶと熊はその言葉を理解したように森の方へ歩いていった。

エ・サ・サ・ル「「『「あ‥‥ああ」』」」

ル「すげぇ」

ルフィはシャンクスに助けられた時を思い出していた。

ル「あの時と‥‥同じだ」