サファイアの口から語られた悲劇を聞いた時は言葉を失った‥‥

サファイアの口からシャンクスに命を救われたということとシャンクスが海軍に通報したということにガープは驚いた。

それでも、サファイアはシャンクスのことを話している時は、嬉しそうな顔をしていた。

その顔を見たガープは、心の底から安心した。

サファイアは一瞬にして、家族も故郷も失ってしまった。当時、サファイアはまだ5歳だった。

ガープは考え、そして出した決断は自分が引き取るということだった。


ガープは、サファイアを海軍本部へ連れ帰り３年間海軍本部で育てた。

その3年の間でサファイアも少しずつだが、本来の明るさを取り戻したようだった。

サファイアは、いつかシャンクスに会いに行くことを目標として強くなりたいと言って、ガープに体術、剣術を鍛えられた。




そして、現在に至る‥‥

サファイアは、海兵にならないのにこれ以上いたら迷惑になってしまうと伝え、ガープにコルボ山に連れてきてもらっている。

コルボ山を登っている間、ガープにどのような謝罪を言えばいいのか、悩んでいた。

そんな自分を、ガープは気づかってくれた。

家族の温もりを与えてくれたガープの気遣いだけで胸が温かくなるのを感じた。

しばらく、山道を登っていくと一つの家が見えた。

サファイアはガープについて行き、家の前で立ち止まったガープに合わせて自分も立ち止まった。

そして、ガープは家のドアを乱暴に叩き

ガ「ダダン！出て来い！！！」

と、怒鳴った。

サファイアは、一瞬ビクっと肩を震わせた。

すると、ガープの怒鳴り声を聞いて出てきたのであろういかつい女の人が出てきた。

？「ガ‥‥ガープさん！！今度はなんだってんだい！？」

ダダンと呼ばれたいかつい女の人が出てきて、すぐに目があった。

ダ「ん！？ガープさん！！何だい？そのガキ‥‥」

ダダンが聞くと、ガープは口角を上げ

ガ「わしの孫じゃ」

と言った。

ダ「えっ！？」

ダダンが少し間抜けな声を上げるのを見てガープはサファイアを撫でながら言った。

ガ「ほれ、サファイア‥‥挨拶せえ」

サ『よろしくお願いします！』

笑顔で言った。

ダ「えぇぇぇぇ～～～～～～！？」

ダダンは思わず、大声を上げた。

ダ「ガ、ガ、ガ、ガープさんの孫ぉぉぉぉ～～～！？」

ガ「ああ、まあ本当の孫ではないがのう」

そう言うとガープは、ガハハハッと豪快に笑った。

ダ「しかも、女かよ！？」

ガ「ああ、可愛いじゃろ？」

そう言って、ガープはサファイアの頭を撫でた。

ガープはサファイアの頭を撫でながら、ダダンに視線を戻して一言言った。

ガ「お前が育てろ」

ダ「えぇぇぇぇ～～～～～～！？」