サファイアは風呂からあがり、部屋へ向かって歩いていた。

サ（明日はルフィが見つけられたらいいけど‥）

ダ「サファイア‥‥」

呼ばれて振り返ると、少し申し訳なさそうな表情のダダンがいた。

サ『あ‥‥ダダンさん‥』

ダ「悪かったね‥さっきは‥‥」

サ『あ‥いえ、ダダンさんが謝ることじゃありません！私も言い過ぎちゃったし‥‥』

そう言うと頭を強く撫でられた。

ダ「ありがとよ‥‥」

サ『えっ？』

ダ「なんでもねぇよ！！‥‥もう寝ちまいな！」

そう言って、ダダンは自分の部屋に戻っていった。

サ（ダダンさんは不器用だけど、やっぱり優しいな‥‥）

ダダンと別れ、サファイアは部屋の扉を静かに開けた。

部屋の中には既に寝ているエースの姿があった。

サ（さっきのこと聞かれてないかな‥‥）

サファイアはそっと自分の布団を取り出し横に敷いた。

サ『‥‥‥』

サファイアは先程の話を思い出し苦しくなった。

サ『‥‥‥エース‥‥』

不意にエースに何か言わなくてはいけない、そんな気持ちが生まれ声をかけた。

エースからの返事はないがサファイアは続ける。

サ『‥‥こんなこと、今言っても意味無いけど‥‥もし、さっきのことを聞いていたなら‥‥私の言ったことは嘘じゃないからね‥‥』

エ「‥‥‥」

サ『ダダンさんも本心から言ったわけじゃないと思うよ‥‥』

エ「‥‥‥」

サ『‥‥前も言ったけど‥‥エースは私の大切な友達だから‥‥1人で苦しまないでね‥‥エースは‥1人じゃ‥ない‥から‥ね‥‥』

サファイアは言い終わるとそのまま寝てしまった。

エースは寝たフリをしてサファイアの言葉を聞いていた。

エ「‥‥‥」

寝返りをうち、寝ているサファイアの顔を見た。

サ『Zzz‥‥』

エ「サファイア‥‥ありがとな‥‥」

優しく笑いながら手を伸ばしてサファイアの頭を撫で、エースも眠りについた。