ダ「このコルボ山を取り仕切る山賊ダダン一家のアジトだよ」

ルフィは平然とした顔で聞いていた。

ル「山賊？俺、山賊大っ嫌いなんだ」

嫌な顔をしながら言った。

ダ「黙れ、くそガキャ！！あたしらだってお前みたいなの預けられて迷惑してんだ！」

ダダンはルフィに怒鳴りながら言った。

それをマグラが押さえていた。

サ（ダダンさん‥かなりご機嫌斜め‥‥）

サファイアはその様子を少々呆れながら見ていた。

ル「飯、食い足りねぇよ‥‥」

ルフィは話を聞かず、愚痴をこぼしていた。

エースはそんなこと気にも止めず、肉を頬張っていた。

ル「俺もあの肉食いてぇ‥‥」

ルフィはその様子を見ながら涎を垂らして言った。

ダダンがルフィの前に肉を差し出した。

ルフィは肉に食いつこうとしたが、ダダンが引っ込めて自分が食いついた。

サ（意地悪だなぁ‥‥）

ダダンの行動にサファイアは苦笑いを浮かべた。

ダ「あの肉もこの肉もエースとサファイアが捕ってきた野牛の肉だ」

ル「えぇ～～～！！！サファイアも捕ってきたのか！？」

サ『う、うん‥そうだよ』

ル「サファイアってすっげえな！！」

ダ「話を聞けぇ～～～！！！」

ダダンの声にルフィが向き直り、ダダンは話を続けた。

ダ「あたしらにも分け前を渡すことで食卓に並ぶんだ‥山賊界は不況なのさ‥明日からおめェ、死ぬ気で働いて貰うぞ」

ダダンがひと通りの仕事をルフィに話した。

ルフィはダダンの話を聞いて俯いていた。

サ（怖いのかな‥‥）

サファイアは内心少し焦りながら、ルフィの様子を見ていた。

ダダンが話し終えるとルフィは落ち込んだ様子も無く、分かったと言った。

ダ「分かったんかい！！泣いたりするとこだろ、そこは」

ル「昔、じいちゃんにジャングルに投げ込まれたこともあるし、ミミズもカエルもヘビもキノコもここが森なら腹いっぱい食える！」

ルフィは笑いながら言った。

サ（投げ込まれた‥‥）

ル「それに俺はいつか海賊になるんだ！！」

ルフィの言葉に一瞬だけエースはルフィを見た。

ル「それくらい、出来なきゃな！！」

ダダンはルフィの話が終わる頃には床に頭をのめり込ませて気絶していた。

ド「お、お頭～～～！！！」

「大丈夫すか～～～！！」

「何やってんすか～～～！！」

エースは、その様子を気にも止めないように外に向かって歩いていった。

サ『ダダンさん！私、エースと行ってきます！洗濯物は片付けて起きました』

サファイアは出ていくエースを見て、その後ろを追いかけて外に向かった。

ル「あいつら、何処行くんだ？」

そう言ってルフィは席をたった。

ダ「おめェが何処行くんだよ！」

子分達が引っ張りあげて意識を取り戻したダダンが叫んだ。

ダ「それより、海賊って言ったか！今！」

ダダンが叫んだ頃にはルフィは居なかった。

ダ「って、聞いてねぇし！！」

ルフィはエースのあとを、追いかけた。

ル「お～～～い！！」

声をかけるも、エースは扉を閉めた。

ルフィは1度立ち止まったが、扉を開けて追いかけた。