ここは、〜〔東の海〕（イースト・ブルー）〜
ゴア王国

「不確かな物の終着駅」（グレイ・ターミナル）

？「おい！こっちだ！早くしろ！」

1人の少年が叫んだ。その後ろを金髪のシルクハットを被った少年が追いかけた。

？「ったく！！早すぎだぜ！エース！お前また腕上げたんだな！」

エースと呼ばれた少年は、振り返りニカッと笑った。

エ「ヘヘッ！まぁな！お前も、俺に負けねぇよう頑張れよ！サボ！｣

サボと呼ばれた少年は、少しムッとした表情になったが、呆れたように笑いへいへいと適当に返事した。

そして、後ろを振り返りながら言った。

サ「どうやら、まいたみてぇだな」

サボの言葉に、エースは意地の悪そうな笑みを作った。

エ「あったりめぇだ。あんな奴らに捕まってたまるかよ」

エースとサボは、歩きながら話した。

サ「今回も大物だったな」

エ「ああ、けどまだまだ集めようぜ」

そういうエースにサボはニカッと笑ってああ！と力強く言った。

エ「行くぞ！サボ！」

そう言って、エースは走り出した。

その後を、サボは全速力で追った。



エ「ほんじゃ、俺そろそろ戻るわ」

不確かな物の終着駅（グレイ・ターミナル）の近くにある〈中間の森〉の海賊貯金の隠し場所でエースはサボと別れ、現在暮らしている山賊ダダン一家の山小屋へ歩き出す。

サ「ああ、気ぃつけてな！」

エ「おう！またな！」




エ（ふぅ〜〜‥‥今日も、結構貯めたな‥‥まぁ、俺の手にかかりゃ、あんなもんどうってことねぇ！）

1人で考えながらエースは歩いた。

しばらく、歩いてようやく山小屋が見えてきた。

エ（ダダンの奴いいメシ用意してるんだろな‥‥‥‥ん？）

ふと、山小屋の方から話し声が聞こえてきた。

？「‥‥‥！」

エ（何だ？）

気になって、近づくと聞きなれた声が聞こえた。

エ（げっ！この声は！）

聞こえてきた声は、エースが苦手な海軍本部中将のモンキー・Ｄ・ガープの声だった。

エ（何でじじぃの奴が来てやがんだ！）

近くにあった木の上に登り、下を見ると山賊の棟梁のダダンとガープが言い合っていた。

ふと、自分の存在に気づいたダダンは自分の方見上げ、

ダ「帰ったか！エース！」

と、叫んだ。

その言葉の後に、ガープも見上げた。

そして、黒い髪に綺麗な水色の瞳の少女がガープの後ろでエースを見上げていた‥‥。