エ「おっし！じゃあ、そろそろ行くか！」

サ「おう！」

サ『うん！！』

サファイアは鉄パイプを持ってエースとサボの元に走った。

鉄パイプはサファイアが修行を始めると言った時にエースとサボがくれたものだ。

最初は慣れなかったが、今ではすっかり馴染んだように思える。

サ『今日はどれだけ集められるかな』

エ「おめェらには負けねぇよ」

サ「それは、こっちのセリフだぜ！」

サ『2人には負けないよ！！』

3人は山を勢いよく下っていった。

3人が話し合っているのは、海賊貯金についてだ。

秘密を教えて貰った日から、サファイアは自分を鍛えながらエースとサボと一緒に海賊貯金を集めていた。

エ「じゃあ、後でな！」

サ『2人とも気をつけてね！』

サ「おめェもな！」

そう言って、3人は別れた。


2人と別れてサファイアは1人、端町に向かった。しばらく歩くと街のチンピラが宝石類が入った袋を見ていた。サファイアは近づき、チンピラの後ろに立った。

チA「ああ？何だこのガキ？」

サ『‥突然で悪いけど‥‥あなた達の持っている袋をもらえないかな‥‥』

チB「何ふざけたこと言ってんだよ！」

サ『その中身は、見た限り盗んだものでしょ？』

チC「だったらなんだ！？」

サ『あなた達がそのお金を使ってもただ、無駄になると思うの‥‥』

チＤ「ああ！？」

サ『だから‥それは私達が使うことするわ！』

チンピラは怒鳴り声を上げたがサファイアは怯まず続けた。

チA「何言ってんだよ！！」

チB「やっちまえ！！」

そう言ってチンピラはサファイアに襲いかかるがそれを難なく交しチンピラたちに飛びかかった。

サ『はぁ！！』

チA「ぐわぁ！！」

チB「あ、兄貴！！」

チC「このクソガキ！！」

チＤ「やっちまえ！！」

サ『あなた達には、負けないんだから！』

サファイアは自分に飛びかかってきた残りのチンピラの攻撃も交わし、鉄パイプを振り上げた。




サ『ふぅ‥‥』

チ「「うぅぅぅ‥‥」」

チ「く、くっそ～～‥‥」

サファイアが袋を持ちながら後ろを振り返るとうずくまったチンピラが目に入った。

サ『安心して…そんなに強く殴ってないから‥軽い怪我で済んでると思うよ‥‥私が相手で良かったね！私の友達だったらしばらくは動けないから』

サファイアはチンピラ達に向けて言った。

サ『じゃあ、これはもらっていきます！じゃあね！！』

サファイアは袋を担いでエースとサボが待つ〈中間の森〉に向かって走った。