サ『それじゃあ、私は洗濯物を干してきます！皆さんは、ゆっくり食べてください』

サファイアは笑顔を向けて、外に出ていった。

全-ダ「「「はぁ～～～～～～」」」

サファイアが出ていった後、子分達は大きくため息をついた。

ダ「なんだ！？お前ら！？」

そんな様子を見てダダンは怒鳴った。

ド「だって、お頭～～～‥‥ サファイアってすっげぇいい子じゃ二ーですか！」

そう言って、窓の外を見た。

マ「働き者で、みんなの事を気遣える‥‥なかなかいないですよ」

そう言って、マグラも窓の外を見た。

ダ「そうだな！お前らより余っ程役に立つ！」

マ「お、お頭～～～」

ド「そりゃ、二ーですよ～～～」

ドグラとマグラが言うと、ダダンは愉快そうに笑った。

ガタッ

しばらくしたらエースが起きてきた。

ダ「起きたか」

エースは広間に並べられている料理を見て思わず目を見開いた。

エ「何だ！？このメシは‥‥」

エースは驚きの声をあげた。

マ「おう！エース！おはようさん！」

ド「これサファイアが作ったんだぞ」

そんなエースにドグラが言った。

エ「なっ！？これ全部、1人でか！？」

「ああ、そうだ！にしてもすげぇよな‥‥1人でしかも朝早くに、こんだけの料理を作っちまうんだからよ」

「ホントだよな！」

子分達もそれぞれ、感想を言う。

エ「あいつは？」

ダ「今、外で洗濯物を干してる」

ダダンに言われ、エースは窓の外を見た。

エ（あいつ、何で‥‥）

マ「それより、お頭！早く食べましょうよ！」

ド「エースも来たんだから！」

「そうしましょうよ！」

「俺、早く食いてぇ‥‥」

ダ「うるせぇ！！てめぇらに言われなくても分かってるよ！！」

口々にものを言う子分にダダンは喝を入れ
た。

ダ「食い物を粗末にすんなよ！」

ダダンがそう言うと、エースと子分達は一斉に料理に飛びついた。

全-ダ・エ「「「「うっ、うっめぇ～～～～～～～～～」」」」

料理を食べた瞬間、子分達は目を輝かせた。
エースは、何も言わなかったが料理の美味さに密かに驚き、窓の外を見た。



外にいるサファイアは中で賑やかにしているのを聞いて、嬉しそうに笑いながら洗濯物を干していた。

サ（良かった‥‥みんな、喜んでくれて‥‥母さんに教えてもらっておいてよかった‥‥）

ふと、母を思い出し少し悲しい気持ちがこみ上げてきた。

サ（母さん‥‥）

サファイアは泣きたい気持ちをぐっとこらえた。

サ（泣いてちゃ駄目だよね！母さんも笑ってって言うはずだもん！）

サファイアは、気持ちを切り替えて残りの洗濯物を干した。

エースはその様子を中から見ていた。