サ『ｸﾞｽﾞｯ…ﾋｯｸ…』

エ「…落ち着いたか？」

サファイアの泣き声が小さくなり、エースは身体を離してサファイアの顔をのぞき込む。サファイアの顔は涙で濡れていた。

サ『うん…ありがとう…エース』

サファイアは涙を流しながらもエースに笑顔を向けた。

エ「…サファイア」

エースはサファイアの肩に手を置いて真剣な眼差しを向けた。サファイアもまっすぐにエースを見た。

エ「サボは…もういない…それは変えられないことだ…」

サ『…うん…』

エ「正直、今だってサボを殺したやつをぶっ殺してやりたい…だけど…俺はサボから…ルフィとお前を託された！」

サ『…エース』

エースはサファイアの肩に置いた手に力を込めた。

エ「だから！俺は生きる！生きてもっと強くなる！強くなって…サボの分まで！お前とルフィを守る！ずっとだ！これはサボとルフィと…お前に誓う！」

エースの目に曇りはなかった。サファイアは肩に置かれたエースの手に自分の手を重ねた。

サ『ありがとう…エース…でも、私にも誓わせて…』

エ「ああ…」

サ『…私は…エースに守られてばかりは嫌なの…私もエースを…ルフィを守りたい…だから、私も強くなる…エースに背中を預けて貰えるように…強くなる』

エースはサファイアの目に覚悟があることを感じた。

エ「ああ！頼りにしてる！」

サ『うん！』

エースとサファイアはサボの分まで生きることを決めて、サボの思いに応えるためにお互いに誓いを立てた。