エ「な、なんだと！？サボが…」

ダ「…」

ル「え…」

サ『うそ…』

誰もが言葉を失うなか、エースがドグラに掴みかかる。

エ「嘘つけ！てめぇ！！冗談でも許さねぇぞ！！」

しかし、ドグラの表情からも言葉のからもこの話が冗談では無いことが伝わってくる。

ル「サボは…幸せじゃなかったんだ！！」

エ「くっ！！」

サ『サボ…！！』

エ「何で…何で奪い返しに行かなかったんだ…俺たちは！！…サボを殺したやつはどこにいる！？俺がぶっ殺してやる！！」

エースは鉄パイプを持って外に出ようとしたが、ダダンがその頭をつかみ床に押さえつけて止めた。

ダ「やめねぇか！クソガキが！！」

エースは押し返そうとするがダダンも力ずくで押さえつける。

ダ「ろくな力もねぇくせに威勢ばっかり張りやがって！！一体お前に何ができるってんだ！？死ぬだけだ！！死んで明日には忘れられる…それぐらいの人間だ！お前はまだ！！…サボを殺したのはこの国だ…世界だ！おめぇなんかに何が出来る！？」

ダダンはエースに掴みかかり必死に止めるために話す。エースは反論も抵抗もせずダダンの言葉を聞いていた。

ダ「おめぇの親父は死んで時代を変えた…それくらいの男になってから…死ぬも生きるも好きにしやがれ！！」

エ「！！」

ル「うぅ…うぅぅ…サ～ボ～～～！！！」

サボが死んだ…この話に耐えきれなくなったルフィはまた泣き出した。それは外の木に縛り付けられたエースにも聞こえるほどの声だった。

エ「うるっせえな！！男がめそめそ泣くんじゃねぇ！！ルフィ！！」

エースの怒鳴り声も聞こえないほど、ルフィは泣き続けた。

サ『サボ…』

サファイアは泣き出したい気持ちを必死に抑え、ルフィの背中をさすっていたがその目から涙がこぼれるとルフィに見られないように拭い、必死に泣き声を押し殺していた。

ルフィの泣き声は夜通しずっと響いていた。