阿修悠太
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
~つばさちゃん成り代わり
ある日、私が風邪で寝込んでしまった日のこと
『…38度7分、か…』
その日は朝から体調が悪かったので、念のため熱を測ってみると、いつもよりずっと高かった
仕方がないと会社に連絡をして、急遽オフを貰ったのだった
『うう…』
体は熱いし、寒いし、汗もかいていた
こんなときに限って風邪薬も切らしてるし、冷えピタもない
心細さで泣きそうになったとき
ピンポーン
部屋のインターホンがなった
『…だれ…?』
ふらつきながらモニターを見に行くと、そこには阿修さんが写っていて…
慌てて応答ボタンを押した
『は、はい!』
"あ、みのりちゃん!ボクでーす!お見舞いに来たよ~!"
満面の笑みでそう言う阿修さんに、今開けますねと言って、マスクをしてから扉を開けた
私の様子を見た阿修さんは、心配そうに眉をひそめる
「…大丈夫?凄く辛そうだけど…」
『はい…なんとか。阿修さんこそ、お仕事は?』
「社長に頼み込んで、今日はオフにしてもらったんだー。仕事って言っても、今日はレッスンだけだったし。代わりに次のオフはなくてもいいからって言って」
『そんな…どうして?』
「どうしてって…君が風邪引いたって聞いたからだよ。心配したんだからね?」
『す、すみません…』
罪悪感で眉を下げる私に、阿修さんは何を思ったのか、扉を閉めて鍵を閉めたのち、突然私を抱き上げた
『え…!?』
「…もう。こういうとき位甘えてよ」
『…?』
阿修さんの言葉を上手く飲み込めず、阿修さんの顔を見つめていると、阿修さんが笑った
「ほら、部屋まで運ぶから、大人しくしてて」
『は、はい…』
阿修さんに運ばれ、部屋のベッドの上に優しく下ろされる
「風邪薬は?飲んだ?」
『いえ…今日に限って、風邪薬も冷えピタも無くて、どうしようかと…』
私が眉を下げてそう笑うと、阿修さんは持ってきていたビニール袋から、何かを出しながら言う
「全く…みのりちゃんは人のことだと完璧なのに、自分のことになるととことん疎くなるんだから…ほら、風邪薬は買ってきたから。冷えピタは…タオルを冷やして代用しようか」
てきぱきと動く阿修さんに、私はなんだか安心感を覚えた
「…なあに?」
それに気付いた阿修さんが私を見る
『いえ…こうやって、家に誰かがいて、お世話してもらうのって、いつぶりだろうと思って…』
素直に胸のうちを打ち明けると、阿修さんは笑う
「あはは、いつもはボクがお世話される方だもんね」
『ですね』
私たちは笑い合う
「熱はどのくらい?」
『さっき測ったときは、38度7分ありました』
「あちゃー…大分高いね」
『はい…』
阿修さんが、私の額に手を当てる
「…うん、熱いね。色々買ってきてよかったぁ」
『…え…?』
色々な買ってきてくれたの…?
私が驚いて阿修さんを見つめると、彼もはにかむ
「言ったでしょ?こういうとき位甘えてよって。まず…はいこれ」
そう言った阿修さんが差し出したのは、美味しそうなシャーベットだった
「こういうのだったら、食べやすいと思って」
『ありがとうございます…』
阿修さんからシャーベットを受けとると、ひんやりと指先が冷えて、気持ちよかった
「ゆっくりでいいから食べて。その間にボク、タオルの準備するから。えっと…水と氷と…あ、タオルはどこにあるの?」
『そこの引き出しに入ってます』
「…あ、あった!それじゃあ、ボク作ってくるから、大人しくシャーベット食べててね」
そう言うと、阿修さんはタオルを持って部屋を出ていった
「あ、水道と冷蔵庫の氷、使わせてもらうからね」
『あ、はい…』
私が言われた通りに大人しくシャーベットを食べていると、水道から水の流れる音が聞こえて、なんだか不思議な気分になった
しばらくすると、桶を手に阿修さんが戻ってきた
「おまたせ~。食べられた?」
『はい、とっても美味しかったです』
「そっか、それはよかった!」
阿修さんは桶をベッド近くの床に置き、自分も座ると、薬を箱から出して、一緒に持ってきたスポーツドリンクと共に、私に渡す
「はい、お薬」
『はい…』
私は言われた通りに飲んだ
その後、阿修さんは私をベッドの横たえさせると、氷水で冷やしていたタオルをしぼって、私の額にのせた
ひんやりとした感覚に、目を細める
「…どう?気持ちいい?」
『はい、とっても…』
「えへへ、よかったー。薬も飲んだし、だんだん眠くなってくるはずだから、そうしたら寝ちゃっていいからね」
『…でも、阿修さんが…』
「ボクは大丈夫。みのりちゃんが寝ても、まだここにいるから」
ね?と微笑んでくれる阿修さん
『…すみません…』
「もう…謝らなくていいから、早く元気になって。みのりちゃんが辛いのは、ボクも辛い…」
阿修さんの大きな手が、私の頬を指の背でそっと撫でる
今まで氷水を使っていたその指は、ひんやりと冷たくて、思わず両手で阿修さんの手を包んだ
『…つめたい…』
「あはは、気持ちいい?」
こくりとうなずくと、阿修さんは片手をそのままにして、逆の手でお腹の周辺をゆっくりとポンポンとしてくれた
だんだん眠くなってきたので、ゆっくり目をつむると、頬に柔らかい感触がした気がした…
風邪の日位甘えてよ
(いつも頑張ってる君を、たまにはボクが甘やかさせて)
ある日、私が風邪で寝込んでしまった日のこと
『…38度7分、か…』
その日は朝から体調が悪かったので、念のため熱を測ってみると、いつもよりずっと高かった
仕方がないと会社に連絡をして、急遽オフを貰ったのだった
『うう…』
体は熱いし、寒いし、汗もかいていた
こんなときに限って風邪薬も切らしてるし、冷えピタもない
心細さで泣きそうになったとき
ピンポーン
部屋のインターホンがなった
『…だれ…?』
ふらつきながらモニターを見に行くと、そこには阿修さんが写っていて…
慌てて応答ボタンを押した
『は、はい!』
"あ、みのりちゃん!ボクでーす!お見舞いに来たよ~!"
満面の笑みでそう言う阿修さんに、今開けますねと言って、マスクをしてから扉を開けた
私の様子を見た阿修さんは、心配そうに眉をひそめる
「…大丈夫?凄く辛そうだけど…」
『はい…なんとか。阿修さんこそ、お仕事は?』
「社長に頼み込んで、今日はオフにしてもらったんだー。仕事って言っても、今日はレッスンだけだったし。代わりに次のオフはなくてもいいからって言って」
『そんな…どうして?』
「どうしてって…君が風邪引いたって聞いたからだよ。心配したんだからね?」
『す、すみません…』
罪悪感で眉を下げる私に、阿修さんは何を思ったのか、扉を閉めて鍵を閉めたのち、突然私を抱き上げた
『え…!?』
「…もう。こういうとき位甘えてよ」
『…?』
阿修さんの言葉を上手く飲み込めず、阿修さんの顔を見つめていると、阿修さんが笑った
「ほら、部屋まで運ぶから、大人しくしてて」
『は、はい…』
阿修さんに運ばれ、部屋のベッドの上に優しく下ろされる
「風邪薬は?飲んだ?」
『いえ…今日に限って、風邪薬も冷えピタも無くて、どうしようかと…』
私が眉を下げてそう笑うと、阿修さんは持ってきていたビニール袋から、何かを出しながら言う
「全く…みのりちゃんは人のことだと完璧なのに、自分のことになるととことん疎くなるんだから…ほら、風邪薬は買ってきたから。冷えピタは…タオルを冷やして代用しようか」
てきぱきと動く阿修さんに、私はなんだか安心感を覚えた
「…なあに?」
それに気付いた阿修さんが私を見る
『いえ…こうやって、家に誰かがいて、お世話してもらうのって、いつぶりだろうと思って…』
素直に胸のうちを打ち明けると、阿修さんは笑う
「あはは、いつもはボクがお世話される方だもんね」
『ですね』
私たちは笑い合う
「熱はどのくらい?」
『さっき測ったときは、38度7分ありました』
「あちゃー…大分高いね」
『はい…』
阿修さんが、私の額に手を当てる
「…うん、熱いね。色々買ってきてよかったぁ」
『…え…?』
色々な買ってきてくれたの…?
私が驚いて阿修さんを見つめると、彼もはにかむ
「言ったでしょ?こういうとき位甘えてよって。まず…はいこれ」
そう言った阿修さんが差し出したのは、美味しそうなシャーベットだった
「こういうのだったら、食べやすいと思って」
『ありがとうございます…』
阿修さんからシャーベットを受けとると、ひんやりと指先が冷えて、気持ちよかった
「ゆっくりでいいから食べて。その間にボク、タオルの準備するから。えっと…水と氷と…あ、タオルはどこにあるの?」
『そこの引き出しに入ってます』
「…あ、あった!それじゃあ、ボク作ってくるから、大人しくシャーベット食べててね」
そう言うと、阿修さんはタオルを持って部屋を出ていった
「あ、水道と冷蔵庫の氷、使わせてもらうからね」
『あ、はい…』
私が言われた通りに大人しくシャーベットを食べていると、水道から水の流れる音が聞こえて、なんだか不思議な気分になった
しばらくすると、桶を手に阿修さんが戻ってきた
「おまたせ~。食べられた?」
『はい、とっても美味しかったです』
「そっか、それはよかった!」
阿修さんは桶をベッド近くの床に置き、自分も座ると、薬を箱から出して、一緒に持ってきたスポーツドリンクと共に、私に渡す
「はい、お薬」
『はい…』
私は言われた通りに飲んだ
その後、阿修さんは私をベッドの横たえさせると、氷水で冷やしていたタオルをしぼって、私の額にのせた
ひんやりとした感覚に、目を細める
「…どう?気持ちいい?」
『はい、とっても…』
「えへへ、よかったー。薬も飲んだし、だんだん眠くなってくるはずだから、そうしたら寝ちゃっていいからね」
『…でも、阿修さんが…』
「ボクは大丈夫。みのりちゃんが寝ても、まだここにいるから」
ね?と微笑んでくれる阿修さん
『…すみません…』
「もう…謝らなくていいから、早く元気になって。みのりちゃんが辛いのは、ボクも辛い…」
阿修さんの大きな手が、私の頬を指の背でそっと撫でる
今まで氷水を使っていたその指は、ひんやりと冷たくて、思わず両手で阿修さんの手を包んだ
『…つめたい…』
「あはは、気持ちいい?」
こくりとうなずくと、阿修さんは片手をそのままにして、逆の手でお腹の周辺をゆっくりとポンポンとしてくれた
だんだん眠くなってきたので、ゆっくり目をつむると、頬に柔らかい感触がした気がした…
風邪の日位甘えてよ
(いつも頑張ってる君を、たまにはボクが甘やかさせて)