桜花王子
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
私と桜花さんが結ばれてから、しばらくたったある日
私は桜花さんに呼ばれて、彼の部屋を訪れていた
『…桜花さん?あの、みのりですが…』
部屋の前で深呼吸してから、控えめにふすま越しに声をかける
「あぁ、みのりさん。えぇ、どうぞ」
『はい…』
返事が返ってきたのを確認すると、そっとふすまを開けた
すると、桜花さんが布団の上で上半身を起こし、こちらを見て微笑んでいた
私たちが結ばれたあの日、桜花さんの呪いは解けたものの、元々病気しがちだった彼は、大事をとって余り長い間外にはでないようにとお医者様から言われていたようだった
そのため、彼とはこうやって彼の部屋でお話をすることが多かった
だから、今日も一緒に過ごすために呼ばれたのだと思ったけれど…なんだかいつもと雰囲気が違うように見えた
『…?桜花さん?それは…』
何故か彼の傍には果物や便箋がおかれていた
「ふふ、なんだと思いますか?」
桜花さんが優雅に笑う
『…うーん…』
私は部屋におかれた物を見ながら考える
『…あ、お見舞いの品ですか?』
思い付いたことをいうと、桜花さんはくすくすと笑う
「ふふ、違いますよ」
『え?じゃあ一体…』
私が不思議そうな顔をすると、桜花さんが部屋の入り口で立ち止まっている私を手招きして呼ぶ
「こちらに来てくださいますか?」
『え?あ、はい…』
言われた通り彼の傍まで行き、桜花さんの横に座ると、彼は嬉しそうに笑った
『…?どうかしましたか?』
「あぁ、すみません。…なんだか、こうしていられるのが嬉しくて」
そう言って笑顔を見せた桜花さんに、私まで笑顔になる
「実は、今日は…私の部屋で、みのりさんといろいろ試したくて」
『試す…?』
何をだろう、と思いながら桜花さんを見つめると、桜花さんは果物を手に取り言った
「たくさん、みのりさんとしたいことがあるので…こうやって、少しずつ実現していけたら、と」
そう頬を染める彼に、私は目を丸くしてから頷いた
『…はい。桜花さんが、それで喜んでくれるなら、是非』
「ふふ、ありがとうございます。それでは、早速…」
桜花さんは沢山ある果物のうち、林檎をひとつを手に取ると、私の前にそれと果物ナイフを見せる
「ひとつ目は…果物を剥いて、食べさせてほしくて」
目を伏せる彼に、私はひとつ返事で了承した
『わかりました。じゃあ、これ、お借りしますね』
桜花さんの手から、林檎と果物ナイフを受け取ると、早速剥き始めた
「…随分手慣れているんですね」
桜花さんが目を丸くして言う
『まぁ、元々一人暮らしでしたし、これくらいはできないと困るのは自分ですから』
そう微笑むと、桜花さんは目を丸くしたまま問いかけてくる
「…それでは、お料理もできるんですか?」
『ええ、一通りは』
そう答えると桜花さんは頬を染めたまま、視線を落とす
「…その、私も…」
桜花さんがそう呟いたので、私は首をかしげる
『なんですか?』
「……」
彼はしばらく恥ずかしそうに視線をさ迷わせていたが、決意したのか私の方に顔を向ける
「…その、私にも、手料理を作ってくださいませんか?」
今度は私が目を丸くする番だった
けれど、すぐに顔が綻んでいくのが自分でもわかった
『…ふふ、もちろんいいですよ』
「本当ですか…!?」
私がそう言うと、桜花さんは花が綻ぶように笑う
「嬉しいです…」
本当に嬉しそうに笑う桜花さんに、私まで笑顔になる
そのあと、林檎を剥き終わるまで、桜花さんは私を見て穏やかに笑っているのだった
『…はい、できました』
最後の1つをお皿に乗せながらいうと、桜花さんが目を瞬かせた
「これは…」
『私のもといた世界では、結構こういうものが好まれていたんですよ。私は、うさぎさん林檎って呼んでました』
そう、私は、目でも彼を喜ばせたくて、林檎の皮をうさぎの耳に見立てた、うさぎさん林檎を作ったのだ
「…とっても素敵ですね」
桜花さんは優しい目で林檎を見ると、1つ手に取り、私に差し出した
「はい、どうぞ?」
『え?これは桜花さんに…』
突然のことに、私が戸惑っていると、桜花さんは笑って言う
「…私が、貴女に食べさせたいのです。それとも…こういうのはお嫌ですか…?」
桜花さんがあまりにも切なげに言うので、私は慌てて首を横にぶんぶんと振る
「ふふ、では、どうぞ」
『…じゃあ…』
桜花さんのお言葉に甘えて、彼が差し出す林檎を頬張る
その林檎は食べ頃だったようで、甘くて美味しかった
「どうですか?」
もぐもぐと頬張る私に、桜花さんが優しい顔をして問いかける
『…はい、とっても甘くて美味しいです』
咀嚼し飲み込み終わってからそう答えると、桜花さんは嬉しそうに笑う
「では、私にも…」
『はい!』
私が、桜花さんに食べさせようと林檎を取ろうとしたとき
『…!?』
桜花さんに顎を掬われ、気がついたらキスされていた
私の唇を緩やかになぞる桜花さんの舌に、なんとも言えない感覚が体に芽生える
しばらくして唇を離した桜花さんは、悪戯っぽく笑う
「ふふ、確かに甘いですね」
私はその桜花さんの声で我に返り、思わず口に手を当てる
まだ、桜花さんの唇と舌の感覚が残っているような気がした
「そんなに顔を真っ赤にして…貴女はいつまでも初心ですね」
『…!!』
声にならない悲鳴をあげていると、桜花さんが笑顔で林檎を指す
「もうひとつ、頂いてもいいですか?」
『あっ…、は、はい!』
私は慌ててお皿から林檎を取り、桜花さんの口許まで持っていった
桜花さんの艶やかな唇が開き、林檎を口にいれたと思ったら、私の指まで食べられてしまった
『お、桜花さん!?』
桜花さんは私の指から唇を離すと、林檎をシャクッと頬張った
『…どうですか?』
その瞬間、指を食べられたことより、桜花さんが美味しいと言ってくれるか不安になりそう尋ねると、桜花さんは嬉しそうに頷く
「えぇ、美味しいです。この林檎は今が食べ頃みたいですね」
『私もそう思いました』
私たちは笑顔で微笑みあった
「いつも食べている林檎より…今、貴女に目の前で剥いてもらって、食べさせてもらった林檎の方が、はるかに美味しいです」
『よかったです…』
そう微笑む桜花さんに、恥ずかしくなりながらそう返した
桜花さんは、次も食べたいのかもうひとつ手に取り口に含むと、何故か私を手招きした
『…?なんですか…?』
そっと腰をあげて桜花さんの方に身を乗り出すと、次の瞬間桜花さんに口付けられた
なんだろう…今日の桜花さん、いつもより大胆…そんなことを思いながら目を閉じると、桜花さんの舌が私の唇をなぞり、私が苦しくなって口を開けると、桜花さんの舌と、彼によって小さくされた林檎が入ってきた
『!』
私がびっくりしていると、彼はそっと唇を離す
「…ふふ、どうです?」
『…美味しいです』
モグモグと咀嚼して飲み込んだあと、なんとかそう答えたのだった
その林檎は、さっき食べた林檎よりずっと甘い気がしたー…
いつもより大胆な彼
(恥ずかしいけど、嬉しい…)
ーーーーー
初めて夢100の夢小説書いてみました。
自分の好きなキャラ中心ですが、今後も増やしていく予定です
続く!
私は桜花さんに呼ばれて、彼の部屋を訪れていた
『…桜花さん?あの、みのりですが…』
部屋の前で深呼吸してから、控えめにふすま越しに声をかける
「あぁ、みのりさん。えぇ、どうぞ」
『はい…』
返事が返ってきたのを確認すると、そっとふすまを開けた
すると、桜花さんが布団の上で上半身を起こし、こちらを見て微笑んでいた
私たちが結ばれたあの日、桜花さんの呪いは解けたものの、元々病気しがちだった彼は、大事をとって余り長い間外にはでないようにとお医者様から言われていたようだった
そのため、彼とはこうやって彼の部屋でお話をすることが多かった
だから、今日も一緒に過ごすために呼ばれたのだと思ったけれど…なんだかいつもと雰囲気が違うように見えた
『…?桜花さん?それは…』
何故か彼の傍には果物や便箋がおかれていた
「ふふ、なんだと思いますか?」
桜花さんが優雅に笑う
『…うーん…』
私は部屋におかれた物を見ながら考える
『…あ、お見舞いの品ですか?』
思い付いたことをいうと、桜花さんはくすくすと笑う
「ふふ、違いますよ」
『え?じゃあ一体…』
私が不思議そうな顔をすると、桜花さんが部屋の入り口で立ち止まっている私を手招きして呼ぶ
「こちらに来てくださいますか?」
『え?あ、はい…』
言われた通り彼の傍まで行き、桜花さんの横に座ると、彼は嬉しそうに笑った
『…?どうかしましたか?』
「あぁ、すみません。…なんだか、こうしていられるのが嬉しくて」
そう言って笑顔を見せた桜花さんに、私まで笑顔になる
「実は、今日は…私の部屋で、みのりさんといろいろ試したくて」
『試す…?』
何をだろう、と思いながら桜花さんを見つめると、桜花さんは果物を手に取り言った
「たくさん、みのりさんとしたいことがあるので…こうやって、少しずつ実現していけたら、と」
そう頬を染める彼に、私は目を丸くしてから頷いた
『…はい。桜花さんが、それで喜んでくれるなら、是非』
「ふふ、ありがとうございます。それでは、早速…」
桜花さんは沢山ある果物のうち、林檎をひとつを手に取ると、私の前にそれと果物ナイフを見せる
「ひとつ目は…果物を剥いて、食べさせてほしくて」
目を伏せる彼に、私はひとつ返事で了承した
『わかりました。じゃあ、これ、お借りしますね』
桜花さんの手から、林檎と果物ナイフを受け取ると、早速剥き始めた
「…随分手慣れているんですね」
桜花さんが目を丸くして言う
『まぁ、元々一人暮らしでしたし、これくらいはできないと困るのは自分ですから』
そう微笑むと、桜花さんは目を丸くしたまま問いかけてくる
「…それでは、お料理もできるんですか?」
『ええ、一通りは』
そう答えると桜花さんは頬を染めたまま、視線を落とす
「…その、私も…」
桜花さんがそう呟いたので、私は首をかしげる
『なんですか?』
「……」
彼はしばらく恥ずかしそうに視線をさ迷わせていたが、決意したのか私の方に顔を向ける
「…その、私にも、手料理を作ってくださいませんか?」
今度は私が目を丸くする番だった
けれど、すぐに顔が綻んでいくのが自分でもわかった
『…ふふ、もちろんいいですよ』
「本当ですか…!?」
私がそう言うと、桜花さんは花が綻ぶように笑う
「嬉しいです…」
本当に嬉しそうに笑う桜花さんに、私まで笑顔になる
そのあと、林檎を剥き終わるまで、桜花さんは私を見て穏やかに笑っているのだった
『…はい、できました』
最後の1つをお皿に乗せながらいうと、桜花さんが目を瞬かせた
「これは…」
『私のもといた世界では、結構こういうものが好まれていたんですよ。私は、うさぎさん林檎って呼んでました』
そう、私は、目でも彼を喜ばせたくて、林檎の皮をうさぎの耳に見立てた、うさぎさん林檎を作ったのだ
「…とっても素敵ですね」
桜花さんは優しい目で林檎を見ると、1つ手に取り、私に差し出した
「はい、どうぞ?」
『え?これは桜花さんに…』
突然のことに、私が戸惑っていると、桜花さんは笑って言う
「…私が、貴女に食べさせたいのです。それとも…こういうのはお嫌ですか…?」
桜花さんがあまりにも切なげに言うので、私は慌てて首を横にぶんぶんと振る
「ふふ、では、どうぞ」
『…じゃあ…』
桜花さんのお言葉に甘えて、彼が差し出す林檎を頬張る
その林檎は食べ頃だったようで、甘くて美味しかった
「どうですか?」
もぐもぐと頬張る私に、桜花さんが優しい顔をして問いかける
『…はい、とっても甘くて美味しいです』
咀嚼し飲み込み終わってからそう答えると、桜花さんは嬉しそうに笑う
「では、私にも…」
『はい!』
私が、桜花さんに食べさせようと林檎を取ろうとしたとき
『…!?』
桜花さんに顎を掬われ、気がついたらキスされていた
私の唇を緩やかになぞる桜花さんの舌に、なんとも言えない感覚が体に芽生える
しばらくして唇を離した桜花さんは、悪戯っぽく笑う
「ふふ、確かに甘いですね」
私はその桜花さんの声で我に返り、思わず口に手を当てる
まだ、桜花さんの唇と舌の感覚が残っているような気がした
「そんなに顔を真っ赤にして…貴女はいつまでも初心ですね」
『…!!』
声にならない悲鳴をあげていると、桜花さんが笑顔で林檎を指す
「もうひとつ、頂いてもいいですか?」
『あっ…、は、はい!』
私は慌ててお皿から林檎を取り、桜花さんの口許まで持っていった
桜花さんの艶やかな唇が開き、林檎を口にいれたと思ったら、私の指まで食べられてしまった
『お、桜花さん!?』
桜花さんは私の指から唇を離すと、林檎をシャクッと頬張った
『…どうですか?』
その瞬間、指を食べられたことより、桜花さんが美味しいと言ってくれるか不安になりそう尋ねると、桜花さんは嬉しそうに頷く
「えぇ、美味しいです。この林檎は今が食べ頃みたいですね」
『私もそう思いました』
私たちは笑顔で微笑みあった
「いつも食べている林檎より…今、貴女に目の前で剥いてもらって、食べさせてもらった林檎の方が、はるかに美味しいです」
『よかったです…』
そう微笑む桜花さんに、恥ずかしくなりながらそう返した
桜花さんは、次も食べたいのかもうひとつ手に取り口に含むと、何故か私を手招きした
『…?なんですか…?』
そっと腰をあげて桜花さんの方に身を乗り出すと、次の瞬間桜花さんに口付けられた
なんだろう…今日の桜花さん、いつもより大胆…そんなことを思いながら目を閉じると、桜花さんの舌が私の唇をなぞり、私が苦しくなって口を開けると、桜花さんの舌と、彼によって小さくされた林檎が入ってきた
『!』
私がびっくりしていると、彼はそっと唇を離す
「…ふふ、どうです?」
『…美味しいです』
モグモグと咀嚼して飲み込んだあと、なんとかそう答えたのだった
その林檎は、さっき食べた林檎よりずっと甘い気がしたー…
いつもより大胆な彼
(恥ずかしいけど、嬉しい…)
ーーーーー
初めて夢100の夢小説書いてみました。
自分の好きなキャラ中心ですが、今後も増やしていく予定です
続く!