黒子テツヤ
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『…あ。雪…』
あの日も、こんな雪の降る日だった…
『うっ…うぅっ…!』
彼氏に振られ、雪の降る中一人街中を傘もささず歩いていた
彼を…愛していたのに…
『ううっ…ひっく…』
涙も止まらないまま、私は家に帰る気も起きず、近くの公園に足を踏みいれた
『…はぁっ…もう、やんなっちゃうな!』
ようやく一息着けて、ため息をつき、そう独り後散る
ようやくひと息つけたと言っても、涙は止まらず、次々と頬を濡らし、私はしくしくと泣いた
そんなとき
「…あの、大丈夫、ですか?」
『え…?』
急に声をかけられ、顔をあげると、傘を私に傾けてくれている、水色の髪の少年が、目の前にいた
制服を着ているから、高校生位だろうか
あぁ、私もこのくらいの時は若かったのには、なんて現実逃避をしていると、彼が不思議そうに首をかしげる
『…あ、ごめんなさい。大丈夫よ』
そう言って私は目尻に浮かぶ涙を拭った
「…」
彼は何か言いたげな支線を私に向けたまま、傘を私に傾けてくれているままだ
…私なんて、もうどうなってもいいのに
「…風邪ひきますよ」
少年がしゃがんでベンチに腰かけた私に視線を合わせてくれる
『…いいの。私なんてもうどうなったって』
「何かあったんですか?」
『ふふ、内緒』
「…」
彼はまた何か言いたげにこちらを見てくる
「…とにかく、風邪を引きますから」
そう言って彼は自分が巻いてたマフラーを私に巻いてくれた
『…え?』
「これで寒くないでしょう?」
『いや、寒くないけど、貴方が寒いでしょう?』
「大丈夫です」
『嘘、寒そうにしてる』
「いいから、巻いててください」
『…なんで』
なんで見ず知らずの私に…
そんな言葉にならない言葉を言えずに、私がモヤモヤしていると、彼が穏やかに笑った
「…また、笑ってください」
『え…?』
「何があったのかわからないから、僕は何もなにも言えません。だから、いまはまだ笑わなくていいです。…でも、いずれまた、笑ってください。その日を待っています」
『…!待って!』
彼は、名乗ることなく、私に傘を持たせると寒い中一人で去っていった
それを見届ける私を、雪が見守っていた
…彼は一体誰だったんだろう…
それから数ヶ月、私はその少年のことで頭がいっぱいで、仕事に身が入らなかった
だが、その少年との再会は案外早かった
近くにある実家に帰ったときに、幼馴染みがいた話を聞かされ、私は彼の…テツのことを思い出した
この間私を慰めてくれたのはテツだったのだ
私は忙しくて昔のことなんてすっかり忘れてたけど、彼は覚えててくれてたのだ
なんて嬉しいことだろう
私はテツの連絡先を聞き、休みの日にすぐに連絡をした
「…はい、もしもし」
『…あ、あの…もしもし…』
「…!みのり姉さん…?」
『!!…テツ…だよね…?』
「ふふ、やっと思い出してくれたんですね」
『…うん、遅くなってごめんね』
「いいえ。…また、昔みたいに笑ってくださいね」
『…うん』
そのテツの優しさに、私は昔を思い出した
いつの間にか忘れていた、テツを好きだと言う気持ち
…昔に戻れるだろうか
いや、戻るんじゃない
これから始めるんだ
テツとの恋物語を
時間差の恋物語
(これからはじまるのだ)
あの日も、こんな雪の降る日だった…
『うっ…うぅっ…!』
彼氏に振られ、雪の降る中一人街中を傘もささず歩いていた
彼を…愛していたのに…
『ううっ…ひっく…』
涙も止まらないまま、私は家に帰る気も起きず、近くの公園に足を踏みいれた
『…はぁっ…もう、やんなっちゃうな!』
ようやく一息着けて、ため息をつき、そう独り後散る
ようやくひと息つけたと言っても、涙は止まらず、次々と頬を濡らし、私はしくしくと泣いた
そんなとき
「…あの、大丈夫、ですか?」
『え…?』
急に声をかけられ、顔をあげると、傘を私に傾けてくれている、水色の髪の少年が、目の前にいた
制服を着ているから、高校生位だろうか
あぁ、私もこのくらいの時は若かったのには、なんて現実逃避をしていると、彼が不思議そうに首をかしげる
『…あ、ごめんなさい。大丈夫よ』
そう言って私は目尻に浮かぶ涙を拭った
「…」
彼は何か言いたげな支線を私に向けたまま、傘を私に傾けてくれているままだ
…私なんて、もうどうなってもいいのに
「…風邪ひきますよ」
少年がしゃがんでベンチに腰かけた私に視線を合わせてくれる
『…いいの。私なんてもうどうなったって』
「何かあったんですか?」
『ふふ、内緒』
「…」
彼はまた何か言いたげにこちらを見てくる
「…とにかく、風邪を引きますから」
そう言って彼は自分が巻いてたマフラーを私に巻いてくれた
『…え?』
「これで寒くないでしょう?」
『いや、寒くないけど、貴方が寒いでしょう?』
「大丈夫です」
『嘘、寒そうにしてる』
「いいから、巻いててください」
『…なんで』
なんで見ず知らずの私に…
そんな言葉にならない言葉を言えずに、私がモヤモヤしていると、彼が穏やかに笑った
「…また、笑ってください」
『え…?』
「何があったのかわからないから、僕は何もなにも言えません。だから、いまはまだ笑わなくていいです。…でも、いずれまた、笑ってください。その日を待っています」
『…!待って!』
彼は、名乗ることなく、私に傘を持たせると寒い中一人で去っていった
それを見届ける私を、雪が見守っていた
…彼は一体誰だったんだろう…
それから数ヶ月、私はその少年のことで頭がいっぱいで、仕事に身が入らなかった
だが、その少年との再会は案外早かった
近くにある実家に帰ったときに、幼馴染みがいた話を聞かされ、私は彼の…テツのことを思い出した
この間私を慰めてくれたのはテツだったのだ
私は忙しくて昔のことなんてすっかり忘れてたけど、彼は覚えててくれてたのだ
なんて嬉しいことだろう
私はテツの連絡先を聞き、休みの日にすぐに連絡をした
「…はい、もしもし」
『…あ、あの…もしもし…』
「…!みのり姉さん…?」
『!!…テツ…だよね…?』
「ふふ、やっと思い出してくれたんですね」
『…うん、遅くなってごめんね』
「いいえ。…また、昔みたいに笑ってくださいね」
『…うん』
そのテツの優しさに、私は昔を思い出した
いつの間にか忘れていた、テツを好きだと言う気持ち
…昔に戻れるだろうか
いや、戻るんじゃない
これから始めるんだ
テツとの恋物語を
時間差の恋物語
(これからはじまるのだ)