『…ねぇ燐』


「ん？なんだ？みのり」


『……燐にとって私って何…？』













燐と私は恋人だった。


でも、最近燐はしえみばかりに構って、私と一緒にいる時間がなくなった。


燐にとって私はなんなんだろう？

そう考えて数週間。


…もう私は限界だった。


「え!?…と、友達だろ？」


パリン…












何かが割れる音がした。



私はその場で意識を失った。











燐side


「え!?…と、友達だろ？」


俺がそう言うと、みのりはその場で意識を失った。


「みのりっ!!?」


慌てて抱き止める。


俺はみのりを姫抱きにして、医務室に駆け込んだ。











「…どう、ですか…？」


医工騎士の先生に問う。


「…精神的なショックが強いようですね。そのせいで食べ物もろくに食べられていなかったようです。まだ意識は取り戻せていませんし、暫くは入院が必要でしょう」


「入院、ですか…」


精神的なショック…


みのりの病室の外で考える。


みのりは俺との会話の後に倒れた…


"え!?…と、友達だろ？"


…!!このせいか…!!


ダンッと壁を叩く。


「俺のせいかよ…！」


最近は塾に入ったしえみばかりに構っていて、ろくにみのりと会話をしていなかったことを思い出す。


"燐にとって私は何…？"


みのりはここまで追い詰められていたというのに…!!


「ごめんっ…みのり…っ」


病室に入り、ベッド横の椅子に座り、みのりの手を握る。


弱い力で握り返された気がした。







寂しさで倒れたウサギ

(ごめんみのり…)