ルシアン王子
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ミカエラさん達を守るために、翼を黒くしてしまったルシアンさん…
彼は翼が黒いというだけで虐げられてきた
私は、それが悲しくて…
でも、私以上に苦しみ、悲しんでいるのはルシアンさん本人
だから、私は何も言えなかった…
ある日、私が町を散歩していると、小さな女の子が森の方へと走っていった
私はまさかね…と思いながら、自然と足は森の方へと進んでいた
森の中を宛もなく歩いていると、女の子の声が聞こえた
『!?』
私は声のしたほうへと、弾かれたように駆け出した
『…!いた…』
その女の子は、禁止区域の前でうずくまっていた
『大丈夫!?』
「お姉ちゃん…」
女の子は私に抱きついてくると泣き出した
『どうしたの?』
あやすように背中をとんとんと叩いていると、女の子が話してくれた
「あのね…わんちゃんがもりのなかにはいっていっちゃって…さがそうとおもったの」
『そっか…わんちゃんは見つかった?』
「みつかったけど、おおきなこえだしちゃったらにげちゃって…」
『そっか…わんちゃんはどっちの方向に言った?』
「あっち…」
少女が指差したのは、禁止区域…
…少し怖いけど、この女の子を助けたい
そう思った私は女の子に告げた
『…わかった。お姉ちゃんが探すから、貴女はおうちへ帰ってて。きっとお母さんが心配してるから』
そう微笑みかけると、女の子は頷いた
私はその子が森の出口に走っていくのを見てから、禁止区域へと足を踏み入れたのだった
ルシアンside
俺には、双子の弟がいる
昔、弟を助ける弾みで黒くなってしまった翼は、不吉だと蔑み嫌われていて
だけど、唯一、彼奴だけは…みのりだけは、俺の翼を見て、綺麗だと言ってくれた
その言葉に驚いたのは記憶に新しい
寄ってくる小鳥達に餌をやりながら、俺は自然とみのりのことを考えていた
するとー…
1羽の小鳥がすごい勢いでこちらまで飛んできた
「…?どうした?」
その小鳥は俺の手のひらにのると、口に加えていた物を俺に渡す
「…っ!これは…」
いつも彼女が着けている髪紐だった
(…まさか…)
俺は嫌な予感が頭を過り、急いで城の外に出た
すると、先程の小鳥が俺を導くように飛び出したのだ
俺は小鳥の後をついて行った
すると、見えてきたのは森で、森の入り口では一人の女の子が泣いていた
「…どうした?」
俺はなるべく怖がらせないようにそう言うと、女の子は泣きながら言った
「お姉ちゃんが…!」
「お姉ちゃん…?…まさか!」
俺は直ぐ森の中に入った
しかし、いくら探しても見付からず…
後残るは禁止区域だけだと、中に入ろうとすると、近くから声が聞こえてきた
『おー、よしよし、怖かったね、もう大丈夫だよ』
「っ!?」
禁止区域の中から出てきた彼女は、子犬を抱えていて
「みのり!」
俺がそう呼び掛けると、みのりは驚いた顔で俺を見る
『…ルシアン、さん…?』
「そうだ、俺だ。…怪我はないか?」
『はい。私は大丈夫です』
そう言う彼女は泥だらけで…
「…どうして、禁止区域に?」
そう問いかけると、彼女は困ったように笑って答えた
『すみません…森の中で、女の子を見つけて…その子の犬がここに入ったって、聞いたので…私なら、翼はないから…なにもないと思って』
俺は、その言葉に、胸が苦しくなった
「…人のために、ここまでする奴なんて…きっと、お前くらいなものだな」
『え?』
俺は、翼を羽ばたかせて禁止区域にいる彼女のところまで飛ぶと、彼女を抱き寄せて言った
「…全く。こんなに泥だらけになって…」
『…ルシアンさん?』
「…もう、こんな無茶はしないと、約束してくれ…」
彼女をより強く抱き締めて言う
彼女は少し身動ぎしたが、その後頷いてくれた
「…絶対、約束だからな」
『はい…』
心配かけない約束
(心配かけてごめんなさい…)
その後、子犬は無事女の子の元へ戻りましたとさ
彼は翼が黒いというだけで虐げられてきた
私は、それが悲しくて…
でも、私以上に苦しみ、悲しんでいるのはルシアンさん本人
だから、私は何も言えなかった…
ある日、私が町を散歩していると、小さな女の子が森の方へと走っていった
私はまさかね…と思いながら、自然と足は森の方へと進んでいた
森の中を宛もなく歩いていると、女の子の声が聞こえた
『!?』
私は声のしたほうへと、弾かれたように駆け出した
『…!いた…』
その女の子は、禁止区域の前でうずくまっていた
『大丈夫!?』
「お姉ちゃん…」
女の子は私に抱きついてくると泣き出した
『どうしたの?』
あやすように背中をとんとんと叩いていると、女の子が話してくれた
「あのね…わんちゃんがもりのなかにはいっていっちゃって…さがそうとおもったの」
『そっか…わんちゃんは見つかった?』
「みつかったけど、おおきなこえだしちゃったらにげちゃって…」
『そっか…わんちゃんはどっちの方向に言った?』
「あっち…」
少女が指差したのは、禁止区域…
…少し怖いけど、この女の子を助けたい
そう思った私は女の子に告げた
『…わかった。お姉ちゃんが探すから、貴女はおうちへ帰ってて。きっとお母さんが心配してるから』
そう微笑みかけると、女の子は頷いた
私はその子が森の出口に走っていくのを見てから、禁止区域へと足を踏み入れたのだった
ルシアンside
俺には、双子の弟がいる
昔、弟を助ける弾みで黒くなってしまった翼は、不吉だと蔑み嫌われていて
だけど、唯一、彼奴だけは…みのりだけは、俺の翼を見て、綺麗だと言ってくれた
その言葉に驚いたのは記憶に新しい
寄ってくる小鳥達に餌をやりながら、俺は自然とみのりのことを考えていた
するとー…
1羽の小鳥がすごい勢いでこちらまで飛んできた
「…?どうした?」
その小鳥は俺の手のひらにのると、口に加えていた物を俺に渡す
「…っ!これは…」
いつも彼女が着けている髪紐だった
(…まさか…)
俺は嫌な予感が頭を過り、急いで城の外に出た
すると、先程の小鳥が俺を導くように飛び出したのだ
俺は小鳥の後をついて行った
すると、見えてきたのは森で、森の入り口では一人の女の子が泣いていた
「…どうした?」
俺はなるべく怖がらせないようにそう言うと、女の子は泣きながら言った
「お姉ちゃんが…!」
「お姉ちゃん…?…まさか!」
俺は直ぐ森の中に入った
しかし、いくら探しても見付からず…
後残るは禁止区域だけだと、中に入ろうとすると、近くから声が聞こえてきた
『おー、よしよし、怖かったね、もう大丈夫だよ』
「っ!?」
禁止区域の中から出てきた彼女は、子犬を抱えていて
「みのり!」
俺がそう呼び掛けると、みのりは驚いた顔で俺を見る
『…ルシアン、さん…?』
「そうだ、俺だ。…怪我はないか?」
『はい。私は大丈夫です』
そう言う彼女は泥だらけで…
「…どうして、禁止区域に?」
そう問いかけると、彼女は困ったように笑って答えた
『すみません…森の中で、女の子を見つけて…その子の犬がここに入ったって、聞いたので…私なら、翼はないから…なにもないと思って』
俺は、その言葉に、胸が苦しくなった
「…人のために、ここまでする奴なんて…きっと、お前くらいなものだな」
『え?』
俺は、翼を羽ばたかせて禁止区域にいる彼女のところまで飛ぶと、彼女を抱き寄せて言った
「…全く。こんなに泥だらけになって…」
『…ルシアンさん?』
「…もう、こんな無茶はしないと、約束してくれ…」
彼女をより強く抱き締めて言う
彼女は少し身動ぎしたが、その後頷いてくれた
「…絶対、約束だからな」
『はい…』
心配かけない約束
(心配かけてごめんなさい…)
その後、子犬は無事女の子の元へ戻りましたとさ