『フロスト兄様！お茶の時間ですわ！』


「ん？…あぁ、もうそんな時間か」



ずっとお仕事にかかりきりのお兄様に、少しでも休んでほしくて、お茶の用意をしてお兄様の部屋に来た


お兄様は、私がそう言ってお部屋に入ると、時計を確認してそう呟いた


『はい！それに、ここのところお仕事ばかりで、少しもお休みになっていない…私、心配で…』


私が瞳に涙を浮かべると、フロスト兄様は少し慌てて、ぎこちなく私の頭を撫でてくれた


「…すまない、そんなに心配をかけていたとは…」


『…ふふ。だって、フロスト兄様だって、私やグレイシア兄様、シュニーの心配をしてくださるでしょう？それと同じですわ』


「…そうか」


その様子に、私が少し笑ってそう言うと、フロスト兄様は少し表情を緩ませた


『そうですわ。…さ、お茶にしましょう？』


私はそう言って、お兄様が仕事をしていた机ではない机に、ティーセットを並べた


お兄様は書類を片付けてからこちらに来た


『今日のお菓子は、私が焼いたんですよ！』


私がそう得意気に言うと、お兄様は微笑ましそうに笑った





ティータイム

(お仕事の合間に休憩はいかが？)