第13診:雪山と熱血教師とトラブルメーカー
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騒がしいバスの中、梓は窮屈さに苛立ちを隠し切れずに窓枠を人差し指でコツコツ叩いた。
「アシタバぁそっちの菓子取って」
「はい」
「アシタバ、これ向こうに渡してよ」
「はいはい」
「アシタバくん、ちょっとここ通してー」
「はいはいはい…」
1クラスに1台用意されて座席数は十分なはずのバスが窮屈な理由、それは……
「だーーーーっ、うっとーしい!! なんで前の方の席だけこんなゴチャついてんだよ!!」
「それは…まあ仕方ないんじゃないかなあ…」
アシタバの視線の先にはガラガラの後部座席に座り、かなり落ち込んだ姿のハデスがいた。皆、ハデスに近付きたくない一心で前半分に集まっているのだ。
人がいないのを良いことに眠りこける藤を除いてだが。
「……ここまで露骨だとさすがに哀れだな…」
「藤くん…先生の人よけスキルを完璧に使いこなしてるよね…」
「も~無理!! 私も後ろの席に行く!!!」
梓はげんなりした顔でハデスの隣に腰を降ろした。
「ハデス先生、横良いですか?」
「…僕はかまわないけど……梓さんは良いの?皆のところにいなくて…」
「人が多すぎてちょっと酔っちゃいました」
「ええっ!? それは大変だ!!」
慌ててエチケット袋や酔い止めなどを取り出すハデスに苦笑いしながらも、梓は飴だけを受けとった。
しばらくバスに揺られていると、ハデスの右腕に重みがかかる。見れば圧迫された空間から解放された為か、眠ってしまった梓がもたれかかっている。
ハデスの口元には自然に笑みがこぼれた。
「皆が近寄ってきてくれないのは寂しいけど……」
"これはこれでいいか…"と思うハデスだった。
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「アシタバぁそっちの菓子取って」
「はい」
「アシタバ、これ向こうに渡してよ」
「はいはい」
「アシタバくん、ちょっとここ通してー」
「はいはいはい…」
1クラスに1台用意されて座席数は十分なはずのバスが窮屈な理由、それは……
「だーーーーっ、うっとーしい!! なんで前の方の席だけこんなゴチャついてんだよ!!」
「それは…まあ仕方ないんじゃないかなあ…」
アシタバの視線の先にはガラガラの後部座席に座り、かなり落ち込んだ姿のハデスがいた。皆、ハデスに近付きたくない一心で前半分に集まっているのだ。
人がいないのを良いことに眠りこける藤を除いてだが。
「……ここまで露骨だとさすがに哀れだな…」
「藤くん…先生の人よけスキルを完璧に使いこなしてるよね…」
「も~無理!! 私も後ろの席に行く!!!」
梓はげんなりした顔でハデスの隣に腰を降ろした。
「ハデス先生、横良いですか?」
「…僕はかまわないけど……梓さんは良いの?皆のところにいなくて…」
「人が多すぎてちょっと酔っちゃいました」
「ええっ!? それは大変だ!!」
慌ててエチケット袋や酔い止めなどを取り出すハデスに苦笑いしながらも、梓は飴だけを受けとった。
しばらくバスに揺られていると、ハデスの右腕に重みがかかる。見れば圧迫された空間から解放された為か、眠ってしまった梓がもたれかかっている。
ハデスの口元には自然に笑みがこぼれた。
「皆が近寄ってきてくれないのは寂しいけど……」
"これはこれでいいか…"と思うハデスだった。
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