第9診:過去の真実、そして現在へ…
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「それについてもう1つ…お伝えした方がいいかな?と、思うことが有りまして……」
歯切れの悪い梓に三途川は微笑みかける。
「話せる事なら何でも話してくれ」
「…はい……ハデス先生!!ちょっと場所をお借りします!」
そう言い梓はベッドを仕切るカーテンの向こうへと姿を消した。
ハデスと三途川が顔を見合わせていると、身体にシーツを巻いた梓が姿を見せる。
「ハデス先生、絶対そこから動かないで下さいね!!!」
「?、う…うん」
梓は2人に背中を向けると身体を包んでいたシーツを落とした。
「なっ!?」
「これ…は……」
シーツの下から現れたのは何も身につけていない上半身だった。
梓の背中にあるのは、右肩から左腰にかけて獣の爪痕のような大きな3本の傷。
「真ん中の傷は事故の時の物でもありますが、この傷が私が罹人である証。力を使いすぎるとこの傷が痛む事があります」
恥ずかしさに震える梓に三途川はシーツをかけ直す。
「よく…話してくれたな。もう服を着なさい」
「はい」
しばらくして制服を着て出てきた梓はソファーに腰を下ろす。
「これが私のお話できる事の全てです」
「普段は身体に不調などは?」
「ありません」
「そう…か…、なら獄狼 を見張る意味でも梓くんにはいろいろ協力してもらう事になるな…」
三途川の言葉に頷くと、下校を知らせるチャイムが鳴り響く。
どうやらかなり時間がたっていたようだ。
「梓くん、今日はもう帰りなさい」
「気をつけてね」
「はい、失礼します。……………あっ!!」
カバンを持って保健室を出ようとした梓は振り向く。
「どうかした?」
「あの……私、ハデス先生と三途川先生に出会えてよかった。これからもよろしくお願いします」
そう言った梓の笑顔をハデスは守りたいと思った。
ーーーーー
梓が帰った後、入れ直させたお茶を啜 る三途川にハデスがぽつりと呟く。
「本当にあのままで良かったんでしょうか…」
「仕方がない。まさか両親の形見を奪うわけにもいかないだろう……しかし…」
三途川は言葉を区切るとニヤニヤとハデスを見つめる。
「何ですか?」
「いや、随分と愛おしそうに抱きしめていたな…と思ってね。私としては歳の差をどうこう言う気はないが、生徒に手を出すのはちょっとなぁ……」
「な!?何を言っているんですか!!!そんなんじゃありませんよ!!…ただ……」
「ただ?」
「以前にもこんな事があったような気がするんです」
ハデスの両腕に残る温もりは、古い記憶を突くかのように心を刺激する。
はたしてソレは何なのか、今はまだ知る者はいない。
To be continued...
歯切れの悪い梓に三途川は微笑みかける。
「話せる事なら何でも話してくれ」
「…はい……ハデス先生!!ちょっと場所をお借りします!」
そう言い梓はベッドを仕切るカーテンの向こうへと姿を消した。
ハデスと三途川が顔を見合わせていると、身体にシーツを巻いた梓が姿を見せる。
「ハデス先生、絶対そこから動かないで下さいね!!!」
「?、う…うん」
梓は2人に背中を向けると身体を包んでいたシーツを落とした。
「なっ!?」
「これ…は……」
シーツの下から現れたのは何も身につけていない上半身だった。
梓の背中にあるのは、右肩から左腰にかけて獣の爪痕のような大きな3本の傷。
「真ん中の傷は事故の時の物でもありますが、この傷が私が罹人である証。力を使いすぎるとこの傷が痛む事があります」
恥ずかしさに震える梓に三途川はシーツをかけ直す。
「よく…話してくれたな。もう服を着なさい」
「はい」
しばらくして制服を着て出てきた梓はソファーに腰を下ろす。
「これが私のお話できる事の全てです」
「普段は身体に不調などは?」
「ありません」
「そう…か…、なら
三途川の言葉に頷くと、下校を知らせるチャイムが鳴り響く。
どうやらかなり時間がたっていたようだ。
「梓くん、今日はもう帰りなさい」
「気をつけてね」
「はい、失礼します。……………あっ!!」
カバンを持って保健室を出ようとした梓は振り向く。
「どうかした?」
「あの……私、ハデス先生と三途川先生に出会えてよかった。これからもよろしくお願いします」
そう言った梓の笑顔をハデスは守りたいと思った。
ーーーーー
梓が帰った後、入れ直させたお茶を
「本当にあのままで良かったんでしょうか…」
「仕方がない。まさか両親の形見を奪うわけにもいかないだろう……しかし…」
三途川は言葉を区切るとニヤニヤとハデスを見つめる。
「何ですか?」
「いや、随分と愛おしそうに抱きしめていたな…と思ってね。私としては歳の差をどうこう言う気はないが、生徒に手を出すのはちょっとなぁ……」
「な!?何を言っているんですか!!!そんなんじゃありませんよ!!…ただ……」
「ただ?」
「以前にもこんな事があったような気がするんです」
ハデスの両腕に残る温もりは、古い記憶を突くかのように心を刺激する。
はたしてソレは何なのか、今はまだ知る者はいない。
To be continued...