第9診:過去の真実、そして現在へ…
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しばらくして梓は一度強くハデスに抱き着くと、その身を離した。
「すみません。も、大丈夫です」
ハデスは名残惜しそうにその手を離すと、梓のいつもの笑顔に三途川と共に安堵の表情を浮かべた。
「まあ、これまでの話をまとめると…梓くんは無自覚で罹人になったということか……」
「そうですね。獄狼 の存在に気付いたのは小学生になってからですし」
「それが鬼女 に襲われたときだね?」
「はい。下校中にいきなり襲われて」
「それで現れた獄狼 に助けられ、病魔について教えられた訳か……」
【いや、初めて俺を見て梓は確かに言ってたぜ。"あなた病魔?"ってな…】
「じゃあ…一体誰に?」
「それは…父が教えてくれたんです。母が罹人だったこともあって調べてたみたいで…それに資料が残っていたんです」
当時4歳の自分には父の話の意味は分からなかったが、一緒に話を聞いているだけで楽しかった。そう言おうとしてハタと気付く。
「あ…れ…?誰と聞いたん…だっけ……」
確かに父が病魔の話をしたとき、自分の他に誰かがいた。だがそれが誰か分からない…思い出せない。そんな思いが梓を混乱させる。
「梓さん、大丈夫?無理しなくていいからね」
「は…はい…」
ハデスの言葉に落ち着きを取り戻した梓は話を続ける事にした。
「えっと、獄狼 の能力は2種類なんです。
まず、自分や周りにバリアを張れる守護 。
それと、病魔を切り裂いたりできる切離 。
能力を使う時獄狼 の一部を写しちゃうみたいです」
それがあの耳と尾や紅い瞳なのだとハデスは理解した。
「あと、獄狼 が私の中にいるときは自分の周りにバリアを張って気配を消してもらってます」
こんなふうに、と梓の合図に獄狼 は空中で一回転するとボール状のバリアに包まれた。
梓の言葉通り、獄狼 入りの球体を近付けても冷血 は一切反応を示さない。
「それで逸人くんが今の今まで気付かなかった訳か…」
「こんな感じですね…」
「梓さんは力を使っていて身体に負担は無いの?」
ハデスの言葉に梓は少し言いにくそうにしている。
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「すみません。も、大丈夫です」
ハデスは名残惜しそうにその手を離すと、梓のいつもの笑顔に三途川と共に安堵の表情を浮かべた。
「まあ、これまでの話をまとめると…梓くんは無自覚で罹人になったということか……」
「そうですね。
「それが
「はい。下校中にいきなり襲われて」
「それで現れた
【いや、初めて俺を見て梓は確かに言ってたぜ。"あなた病魔?"ってな…】
「じゃあ…一体誰に?」
「それは…父が教えてくれたんです。母が罹人だったこともあって調べてたみたいで…それに資料が残っていたんです」
当時4歳の自分には父の話の意味は分からなかったが、一緒に話を聞いているだけで楽しかった。そう言おうとしてハタと気付く。
「あ…れ…?誰と聞いたん…だっけ……」
確かに父が病魔の話をしたとき、自分の他に誰かがいた。だがそれが誰か分からない…思い出せない。そんな思いが梓を混乱させる。
「梓さん、大丈夫?無理しなくていいからね」
「は…はい…」
ハデスの言葉に落ち着きを取り戻した梓は話を続ける事にした。
「えっと、
まず、自分や周りにバリアを張れる
それと、病魔を切り裂いたりできる
能力を使う時
それがあの耳と尾や紅い瞳なのだとハデスは理解した。
「あと、
こんなふうに、と梓の合図に
梓の言葉通り、
「それで逸人くんが今の今まで気付かなかった訳か…」
「こんな感じですね…」
「梓さんは力を使っていて身体に負担は無いの?」
ハデスの言葉に梓は少し言いにくそうにしている。
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