第9診:過去の真実、そして現在へ…
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放課後、美作が喜々として口を開いた。
「んじゃ、一回家に帰ってから本好ん家に行くからな! シンヤも呼んだし…梓ちゃんも行くだろ?」
「あ……えっと、ごめん今日はちょっと用事があるんだ」
「そうなのか…」
美作は残念そうにアシタバと藤を連れて帰って行った。
「さて……っと」
梓は保健室へと足を向けた。
そっと保健室の扉を開くとすでに三途川がソファーに腰掛けている。
「すみません。お待たせしました」
梓が小走りで近寄ると三途川は微笑みながら顔をあげた。
「いや、気にすることはない。逸人くん!」
三途川が声をかけるとお茶とお菓子を持ったハデスが現れた。
「さあ梓さん、座って…」
「……はい」
ハデスに促されソファーに腰掛けると、梓は2人を見据えて口を開いた。
「えっと……何から話しましょう?」
「そうだな…まずは昨日の姿の理由について教えてもらおうか」
「あれは獄狼 、私の病魔です」
「それじゃあ…やっぱり梓さんは……」
困惑した顔のハデスに梓は少し困った顔で微笑んだ。
「はい、罹人です。出ておいで……獄狼 」
梓の言葉を合図に現れたのは、銀色の毛に深紅の瞳の狼だった。
現れた病魔に三途川は「ほう」と声を漏らし、ハデスは身構えている。
「獄狼 …僕が以前見たやつはもっと狂暴そうだった気がするけど…それにどうして罹人なんかに……?」
「それをお話するには私が4歳の頃、夜に家族3人で交通事故にあったんです」
梓は呼吸を整えるように1度大きく息を吸ってから口を開く。
「その時の相手が獄狼 に罹っていて暴走運転をしていたんです。
宿主の命の危機に感づいた獄狼 がその体から抜け出したとき、その思念体に憎しみ以外のある感情が混ざりました…」
梓の言葉を繋ぐように獄狼 が口を開く。
【梓の両親の"梓を守る"という感情。だから俺はコイツを守る為だけに存在する】
ハデスと三途川は息を飲むことしかできなかった。誰かを守る為に存在する病魔など見たことがなかったからだ。
「まあ…獄狼 から聞いた話ですけどね」
「ええっ!?」
「それなら嘘の可能性も有ると言うのか!?」
緊張したり驚いたりとなんとも2人の顔は忙しい。
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「んじゃ、一回家に帰ってから本好ん家に行くからな! シンヤも呼んだし…梓ちゃんも行くだろ?」
「あ……えっと、ごめん今日はちょっと用事があるんだ」
「そうなのか…」
美作は残念そうにアシタバと藤を連れて帰って行った。
「さて……っと」
梓は保健室へと足を向けた。
そっと保健室の扉を開くとすでに三途川がソファーに腰掛けている。
「すみません。お待たせしました」
梓が小走りで近寄ると三途川は微笑みながら顔をあげた。
「いや、気にすることはない。逸人くん!」
三途川が声をかけるとお茶とお菓子を持ったハデスが現れた。
「さあ梓さん、座って…」
「……はい」
ハデスに促されソファーに腰掛けると、梓は2人を見据えて口を開いた。
「えっと……何から話しましょう?」
「そうだな…まずは昨日の姿の理由について教えてもらおうか」
「あれは
「それじゃあ…やっぱり梓さんは……」
困惑した顔のハデスに梓は少し困った顔で微笑んだ。
「はい、罹人です。出ておいで……
梓の言葉を合図に現れたのは、銀色の毛に深紅の瞳の狼だった。
現れた病魔に三途川は「ほう」と声を漏らし、ハデスは身構えている。
「
「それをお話するには私が4歳の頃、夜に家族3人で交通事故にあったんです」
梓は呼吸を整えるように1度大きく息を吸ってから口を開く。
「その時の相手が
宿主の命の危機に感づいた
梓の言葉を繋ぐように
【梓の両親の"梓を守る"という感情。だから俺はコイツを守る為だけに存在する】
ハデスと三途川は息を飲むことしかできなかった。誰かを守る為に存在する病魔など見たことがなかったからだ。
「まあ…
「ええっ!?」
「それなら嘘の可能性も有ると言うのか!?」
緊張したり驚いたりとなんとも2人の顔は忙しい。
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