第3診:アシタバくんの長い一日
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「先生っ!! さっきの女性の方……先生にとってどういう方なのかお聞きしてもよろしいでしょうか!」
「えっ?」
ハデスは鏑木にもベンチに座るよう促し話しはじめた。
「何から話したものか…そうだね……病魔の脅威は君たちも体感したと思うけど…
僕も丁度君たちと同じくらいの年の頃に…病魔に罹ったことがあってね」
「!! えっ…」
「ハデス………先…生の中学生…時代?」
梓は何かを思い出しそうな不思議な感覚に襲われた。
「それはもう悩んで苦しんで…心が押し潰されそうになったけど、でも僕には味方がいた。
ひとりの先生と3人の友人…いや4人かな…」
「あまりハッキリしないんですか?」
人数を言い直したことを不思議に思い梓は口を挟んだ。
「ひとりは…友人と言っていいのかわからないけど…
僕に怖がらずに笑顔を向けてくれた小さな女の子がいたんだ」
「お…女の子ですか!?」
怖くなかったのかな?という目を向けるアシタバに苦笑しながらハデスは話を続ける。
「さっきの彼女はその時の恩人のひとりなんだよ」
「へーっ。コドモみたいな人だなあと思ってたけど意外と…」
「古くからのお知り合いだったんですね」
それであんなに病魔に慣れていたのか、と梓は少しホッとしている。
さらにハデスの件以来病魔について研究してくれた素晴らしい先生だと 付け加えた。
「ん!? "先生"?先生が…なんで"先生"なんですか?」
「? なんでって………三途川先生は僕の恩師だけど何か……」
「ウソぉ!!? 恩人ってそっち!!?」
鏑木もあの若々しさで……と驚きを隠せないでいるようだ。
「なぜか10年以上前から外見が変わらないんだよ…女性は不思議だよね」
3人は不思議で済む問題か?と首を傾げたが…突然、携帯を見た鏑木が声をあげた。
「あっ…いっけない、もうこんな時間!?」
「何かあるの?」
「あるの!! 6時から空手の稽……ピアノのレッスンがあるので…私、お先に失礼します」
イソイソと帰ろうとする鏑木を見ながら梓は考え込んでいた。
―先生も…長い間苦しんでいたんだ…―
「何か不安なことでも…? 沈んだ顔してるけど……」
ふと顔を上げると目の前にハデスのドアップがあった。
「きゃあ!?」
「…きっと心配はいらないよ。梓さんは少し考えすぎるところがあるからね」
「えっ…で…ですかね。ならいいんですけど…」
こうして梓とアシタバの長い1日が幕を降ろした。
次の日の朝、手洗い洗剤の補充を終え、教室に戻る途中梓は足を止めた。
「ハデス先生になら話してもいいかな……私が……罹人 だって…」
教室に戻ると鏑木とデートをしていたと勘違いされているアシタバを助けるべく、美作に駆け寄る梓なのであった。
To be continued...
「えっ?」
ハデスは鏑木にもベンチに座るよう促し話しはじめた。
「何から話したものか…そうだね……病魔の脅威は君たちも体感したと思うけど…
僕も丁度君たちと同じくらいの年の頃に…病魔に罹ったことがあってね」
「!! えっ…」
「ハデス………先…生の中学生…時代?」
梓は何かを思い出しそうな不思議な感覚に襲われた。
「それはもう悩んで苦しんで…心が押し潰されそうになったけど、でも僕には味方がいた。
ひとりの先生と3人の友人…いや4人かな…」
「あまりハッキリしないんですか?」
人数を言い直したことを不思議に思い梓は口を挟んだ。
「ひとりは…友人と言っていいのかわからないけど…
僕に怖がらずに笑顔を向けてくれた小さな女の子がいたんだ」
「お…女の子ですか!?」
怖くなかったのかな?という目を向けるアシタバに苦笑しながらハデスは話を続ける。
「さっきの彼女はその時の恩人のひとりなんだよ」
「へーっ。コドモみたいな人だなあと思ってたけど意外と…」
「古くからのお知り合いだったんですね」
それであんなに病魔に慣れていたのか、と梓は少しホッとしている。
さらにハデスの件以来病魔について研究してくれた素晴らしい先生だと 付け加えた。
「ん!? "先生"?先生が…なんで"先生"なんですか?」
「? なんでって………三途川先生は僕の恩師だけど何か……」
「ウソぉ!!? 恩人ってそっち!!?」
鏑木もあの若々しさで……と驚きを隠せないでいるようだ。
「なぜか10年以上前から外見が変わらないんだよ…女性は不思議だよね」
3人は不思議で済む問題か?と首を傾げたが…突然、携帯を見た鏑木が声をあげた。
「あっ…いっけない、もうこんな時間!?」
「何かあるの?」
「あるの!! 6時から空手の稽……ピアノのレッスンがあるので…私、お先に失礼します」
イソイソと帰ろうとする鏑木を見ながら梓は考え込んでいた。
―先生も…長い間苦しんでいたんだ…―
「何か不安なことでも…? 沈んだ顔してるけど……」
ふと顔を上げると目の前にハデスのドアップがあった。
「きゃあ!?」
「…きっと心配はいらないよ。梓さんは少し考えすぎるところがあるからね」
「えっ…で…ですかね。ならいいんですけど…」
こうして梓とアシタバの長い1日が幕を降ろした。
次の日の朝、手洗い洗剤の補充を終え、教室に戻る途中梓は足を止めた。
「ハデス先生になら話してもいいかな……私が……
教室に戻ると鏑木とデートをしていたと勘違いされているアシタバを助けるべく、美作に駆け寄る梓なのであった。
To be continued...