第36診:開きかけた記憶
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「………ん…」
梓が目を開くと、そこには見慣れない白い天井が視界に広がる。
慌てて飛び起きるとカーテンが開きハデスが現れた。
「よかった…気分はどう?」
「ハデス…先生? あれ…私どうして保健室に…?」
「下校中に倒れたって獄狼 が連れてきたんだよ。…うん、熱はないね」
ハデスは自分と梓の額に手を当てて熱を測る仕草をした後、カバンを差し出した。
「また何かあるといけないから、今日は送っていくよ」
「…はい」
梓は少し頬を赤くして頷いた。
ーーーーー
「…………」
梓と2人外に出たハデスは、門の前で体育座りする経一を見つけ絶句した。
「びっくりした………なんでここにいるんだ…」
「どうしたんですか? 経一さん…」
「……」
疑問の声に答えることなく経一は立ち上がるとハデスの顔をじっと見つめる。
「…?」
「ふん。よーく見りゃ思ったほど似てなかったかな……」
「何の話だ……それより何か用なのか」
「あァ」
そう言ったかと思うと経一はハデスの頭を殴り付けた。
「!?」
「何するんだいきなり」
「うるせーこりゃア鈍ちゃんの分だ!! このタコ! お…」
ポケットの振動に手を伸ばし携帯を確認すると、経一は踵を返して歩き出した。
「よし、俺用済んだし帰るわ。じゃあな」
「ちょっ…鈍の分ってどういうことだ? おい、経一!」
ハデスの叫びも虚しく経一はバイクに跨がり走り去っていった。
残されたハデスは頭を擦りながら梓に顔を向ける。
「大丈夫ですか?」
「うん。何だったんだろうね…」
「まったく…」と呟きながらも梓の家へと歩き出した。
並んで歩く2人にはついさっきまでのぎこちなさは見当たらない。
梓を送り届け別れると、角を曲がったところでハデスは深いため息をついた。
「梓さん…いつから"経一さん"って呼んでるんだろう……」
聞くに聞けない疑問と、いつも通り話せるようになった喜びを胸にハデスは帰路についた。
To be continued...
梓が目を開くと、そこには見慣れない白い天井が視界に広がる。
慌てて飛び起きるとカーテンが開きハデスが現れた。
「よかった…気分はどう?」
「ハデス…先生? あれ…私どうして保健室に…?」
「下校中に倒れたって
ハデスは自分と梓の額に手を当てて熱を測る仕草をした後、カバンを差し出した。
「また何かあるといけないから、今日は送っていくよ」
「…はい」
梓は少し頬を赤くして頷いた。
ーーーーー
「…………」
梓と2人外に出たハデスは、門の前で体育座りする経一を見つけ絶句した。
「びっくりした………なんでここにいるんだ…」
「どうしたんですか? 経一さん…」
「……」
疑問の声に答えることなく経一は立ち上がるとハデスの顔をじっと見つめる。
「…?」
「ふん。よーく見りゃ思ったほど似てなかったかな……」
「何の話だ……それより何か用なのか」
「あァ」
そう言ったかと思うと経一はハデスの頭を殴り付けた。
「!?」
「何するんだいきなり」
「うるせーこりゃア鈍ちゃんの分だ!! このタコ! お…」
ポケットの振動に手を伸ばし携帯を確認すると、経一は踵を返して歩き出した。
「よし、俺用済んだし帰るわ。じゃあな」
「ちょっ…鈍の分ってどういうことだ? おい、経一!」
ハデスの叫びも虚しく経一はバイクに跨がり走り去っていった。
残されたハデスは頭を擦りながら梓に顔を向ける。
「大丈夫ですか?」
「うん。何だったんだろうね…」
「まったく…」と呟きながらも梓の家へと歩き出した。
並んで歩く2人にはついさっきまでのぎこちなさは見当たらない。
梓を送り届け別れると、角を曲がったところでハデスは深いため息をついた。
「梓さん…いつから"経一さん"って呼んでるんだろう……」
聞くに聞けない疑問と、いつも通り話せるようになった喜びを胸にハデスは帰路についた。
To be continued...