第36診:開きかけた記憶
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ハデスがリヤカーを引きながら保健室に戻ると、突然頭の中で声が響く。
【窓を開けろ!】
驚き辺りを見渡すが声の主は見当たらない。
すると、先程よりも大きな声が頭に響く。
【いいから窓を……開けろーー!!!】
ただならぬ雰囲気を感じ取ったハデスは慌てて一番近くにある窓を開ける。
その瞬間、梓を背負った獄狼 が飛び込んできた。
「何があったんだ!!?」
ハデスが獄狼 に駆け寄る間も梓は苦しそうに叫んでいる。
更によく見れば獄狼 の姿が少し透けているのに気付く。
【説明は…後だ。梓を落ち着かせろ…方法は……】
「方法はっ?」
【任せる!!】
そう言い残し獄狼 は梓の中へと姿を消した。
「任せるって…と、とにかく梓さん! 大丈夫!?」
ハデスが肩を掴むとそれを振りほどくように梓が暴れだす。
「やぁ…やだっ……」
「大丈夫だから! 梓さん、落ち着いて!!」
そんな事をしている間にも梓の身体のヒビは拡がっていき、その顔を見ると涙が流れている。
それはまるで怯える子供のようで、ハデスは思わず梓を強く抱き締めた。
「梓っ!!」
その声に反応するようにビクンと仰け反ると、大きく見開かれた瞳がハデスを映した。
「ハ、デス……先生…?」
「大丈夫だから…梓さん。大丈夫…」
なだめるように頭を撫でると強張っていた身体から徐々に力が抜けていくのが判る。
拡がったヒビが引いていくのを確認すると梓を抱き上げベッドへと降ろした。
「少し休んで…」
横に寝かせた梓から離れようとすると白衣を掴まれる。
「!? …どうしたの?」
「すみません…もう少し……」
不安そうな瞳に以前獄狼 が言っていた
【梓はな、誰かが側にいないと眠れないんだよ】
と言う言葉を思い出す。
ハデスはゆっくり頷くとベッドに腰掛け梓の頭を優しく撫でた。
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【窓を開けろ!】
驚き辺りを見渡すが声の主は見当たらない。
すると、先程よりも大きな声が頭に響く。
【いいから窓を……開けろーー!!!】
ただならぬ雰囲気を感じ取ったハデスは慌てて一番近くにある窓を開ける。
その瞬間、梓を背負った
「何があったんだ!!?」
ハデスが
更によく見れば
【説明は…後だ。梓を落ち着かせろ…方法は……】
「方法はっ?」
【任せる!!】
そう言い残し
「任せるって…と、とにかく梓さん! 大丈夫!?」
ハデスが肩を掴むとそれを振りほどくように梓が暴れだす。
「やぁ…やだっ……」
「大丈夫だから! 梓さん、落ち着いて!!」
そんな事をしている間にも梓の身体のヒビは拡がっていき、その顔を見ると涙が流れている。
それはまるで怯える子供のようで、ハデスは思わず梓を強く抱き締めた。
「梓っ!!」
その声に反応するようにビクンと仰け反ると、大きく見開かれた瞳がハデスを映した。
「ハ、デス……先生…?」
「大丈夫だから…梓さん。大丈夫…」
なだめるように頭を撫でると強張っていた身体から徐々に力が抜けていくのが判る。
拡がったヒビが引いていくのを確認すると梓を抱き上げベッドへと降ろした。
「少し休んで…」
横に寝かせた梓から離れようとすると白衣を掴まれる。
「!? …どうしたの?」
「すみません…もう少し……」
不安そうな瞳に以前
【梓はな、誰かが側にいないと眠れないんだよ】
と言う言葉を思い出す。
ハデスはゆっくり頷くとベッドに腰掛け梓の頭を優しく撫でた。
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