第34診:目指せ男前!?
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次の日、休み時間に保健室から戻ってきた梓は床に座り込む花巻を見つけて駆け寄った。
「ミクちゃん、どうしたの!?」
「あ…梓ちゃん。さっきメジャー探してて脚立から落ちちゃって…」
「ええっ!! 大丈夫なの? ケガは…?」
花巻を立たせ、制服の埃を払いながら訊ねる梓にすぐそばに立っていた2人のクラスメートが口を開く。
「1年生の男の子が助けてくれたんだよ」
「男の子…?」
「うん、学ラン着てメガネかけた子。髪型はちょっとビミョーだったけど」
「へぇ…」と声を漏らして梓は辺りを見回す。
わずかだが病魔の気配がした。
ーーーーー
昼休み、梓はまさかとは思いつつも病魔の気配が気になり、刀哉のクラスの前に来ていた。
突然やって来た上級生に教室がざわめく中、扉の近くにいた女子生徒に声をかける。
「ねぇ…鏑木…刀哉くんいるかな?」
「あ…鏑木くんいつも昼は妹尾くんたちと屋上で食べてるんです」
「そうなんだ…行ってみるね、ありがとう」
「は…はい!」
手を振って歩き出す梓の背中から男女共に騒ぐ声が聞こえた。
屋上に向かう途中、凄まじい勢いで病魔の気配が近付いてくる。
「何…これ…外から…?」
窓から身を乗り出すと、頭上から黒い塊が落ちてきた。それは虎のような病魔の着いた刀哉。
梓はとっさに手を伸ばし何とか服を掴んだはいいが、屋上から落下してきたことで勢いがつき、肩が外れそうに痛む。
「ゔぁっ!!!」
「牙狼先輩!!? お…おい、お前これなんとかできないのか!?」
【ん? 出来ねぇよ。男の心得第23条…】
「"死ぬ時は渦中で"ってとこ?」
【おっと…正解だ。やるねェ、お嬢ちゃん】
「どー…も……っ!」
梓の身体がガクンと下がる。自らを支えている手も限界を訴えていた。
【お嬢ちゃん、そろそろ諦めな。臆せず死ぬのが男ってもんよ…】
「んなっ!?」
スカジャンを着た虎の病魔、"男気 "は悪びれる様子もなく言ってのけた。
その言葉に痛みに歯を食いしばっていた梓は「クッ…」と笑って見せる。
「大切な…友達の、大事…な、弟を見捨てたりしたら…女がすたる!!」
【!? ………いい女だな】
男気 は目を細める。
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「ミクちゃん、どうしたの!?」
「あ…梓ちゃん。さっきメジャー探してて脚立から落ちちゃって…」
「ええっ!! 大丈夫なの? ケガは…?」
花巻を立たせ、制服の埃を払いながら訊ねる梓にすぐそばに立っていた2人のクラスメートが口を開く。
「1年生の男の子が助けてくれたんだよ」
「男の子…?」
「うん、学ラン着てメガネかけた子。髪型はちょっとビミョーだったけど」
「へぇ…」と声を漏らして梓は辺りを見回す。
わずかだが病魔の気配がした。
ーーーーー
昼休み、梓はまさかとは思いつつも病魔の気配が気になり、刀哉のクラスの前に来ていた。
突然やって来た上級生に教室がざわめく中、扉の近くにいた女子生徒に声をかける。
「ねぇ…鏑木…刀哉くんいるかな?」
「あ…鏑木くんいつも昼は妹尾くんたちと屋上で食べてるんです」
「そうなんだ…行ってみるね、ありがとう」
「は…はい!」
手を振って歩き出す梓の背中から男女共に騒ぐ声が聞こえた。
屋上に向かう途中、凄まじい勢いで病魔の気配が近付いてくる。
「何…これ…外から…?」
窓から身を乗り出すと、頭上から黒い塊が落ちてきた。それは虎のような病魔の着いた刀哉。
梓はとっさに手を伸ばし何とか服を掴んだはいいが、屋上から落下してきたことで勢いがつき、肩が外れそうに痛む。
「ゔぁっ!!!」
「牙狼先輩!!? お…おい、お前これなんとかできないのか!?」
【ん? 出来ねぇよ。男の心得第23条…】
「"死ぬ時は渦中で"ってとこ?」
【おっと…正解だ。やるねェ、お嬢ちゃん】
「どー…も……っ!」
梓の身体がガクンと下がる。自らを支えている手も限界を訴えていた。
【お嬢ちゃん、そろそろ諦めな。臆せず死ぬのが男ってもんよ…】
「んなっ!?」
スカジャンを着た虎の病魔、"
その言葉に痛みに歯を食いしばっていた梓は「クッ…」と笑って見せる。
「大切な…友達の、大事…な、弟を見捨てたりしたら…女がすたる!!」
【!? ………いい女だな】
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