第34診:目指せ男前!?
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「……!! えっと……今のは、その…!!」
「ふふふふ、了解。聞かなかったことにしておくよ」
刀哉の言わんとする事が判ったのか、ハデスは笑みを漏らす。
その気遣いに少々バツの悪そうな顔をするも、刀哉は話を続けた。
「……と…とはいえ"嫌だからやめろ"って言うのもなんか違うと思うんです。そういうの"必要ない"って気付かせないと意味がないし…
龍黄みたいな髪型にしてみようかな…安直ですかね…」
「…………か…髪型……変えたいの……?」
ハデスはしばし考える素振りを見せた後、メモ用紙にペンを走らせた。
「普通の美容院とはちょっと違うから君の悩みの力になってくれるかもしれない。
ような気がしないでもない…」
そう言ってハデスは"ユグドラシル"への地図の書かれた紙を渡した。
「頑張ってね…おっと! そろそろ時間だ」
「時間?」
「移動保健室のね。私は留守番してますね」
「うん。よろしく」
「あ…ハデス先生、ありがとうございます」
深々と頭を下げる刀哉に手を振ってハデスはリヤカーを押して歩いて行った。
その姿が完全に見えなくなったのを確認し、刀哉は梓をチラリと見る。
「あの…」
「? どうしたの…?」
「ちなみに牙狼先輩はどう思います? "男らしさ"って…」
「うーん…私は"優しさ"だと思うかな…」
「優しさ…?」
どちらかと言えば正反対のような答えに刀哉は首を傾げた。
「うん。例えば、今日のお昼に刀哉くんがここに来たのは保健室を怖がってる女の子の代わりにでしょ?」
「はい」
「相手の子からしてみたら男らしい行動にもとれるんじゃないかな」
「なるほど…」
男から見たものと、女から見たものでは捉え方が違ってくる。
目から鱗が落ちる思いで何度も頷きながら刀哉は保健室を出ていった。
「私は優しさに救われたし…ね…」
誰に言うでもなく呟いた梓はハデスの座っていた場所を見てクスリと笑う。
「さあ…準備しようかな」
ハデスがいなくなる頃を見計らってやって来る生徒のために梓はガーゼや包帯を並べ始めた。
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「ふふふふ、了解。聞かなかったことにしておくよ」
刀哉の言わんとする事が判ったのか、ハデスは笑みを漏らす。
その気遣いに少々バツの悪そうな顔をするも、刀哉は話を続けた。
「……と…とはいえ"嫌だからやめろ"って言うのもなんか違うと思うんです。そういうの"必要ない"って気付かせないと意味がないし…
龍黄みたいな髪型にしてみようかな…安直ですかね…」
「…………か…髪型……変えたいの……?」
ハデスはしばし考える素振りを見せた後、メモ用紙にペンを走らせた。
「普通の美容院とはちょっと違うから君の悩みの力になってくれるかもしれない。
ような気がしないでもない…」
そう言ってハデスは"ユグドラシル"への地図の書かれた紙を渡した。
「頑張ってね…おっと! そろそろ時間だ」
「時間?」
「移動保健室のね。私は留守番してますね」
「うん。よろしく」
「あ…ハデス先生、ありがとうございます」
深々と頭を下げる刀哉に手を振ってハデスはリヤカーを押して歩いて行った。
その姿が完全に見えなくなったのを確認し、刀哉は梓をチラリと見る。
「あの…」
「? どうしたの…?」
「ちなみに牙狼先輩はどう思います? "男らしさ"って…」
「うーん…私は"優しさ"だと思うかな…」
「優しさ…?」
どちらかと言えば正反対のような答えに刀哉は首を傾げた。
「うん。例えば、今日のお昼に刀哉くんがここに来たのは保健室を怖がってる女の子の代わりにでしょ?」
「はい」
「相手の子からしてみたら男らしい行動にもとれるんじゃないかな」
「なるほど…」
男から見たものと、女から見たものでは捉え方が違ってくる。
目から鱗が落ちる思いで何度も頷きながら刀哉は保健室を出ていった。
「私は優しさに救われたし…ね…」
誰に言うでもなく呟いた梓はハデスの座っていた場所を見てクスリと笑う。
「さあ…準備しようかな」
ハデスがいなくなる頃を見計らってやって来る生徒のために梓はガーゼや包帯を並べ始めた。
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