第33診:一年で一番憂鬱な日
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「私…らしく…?」
「そう。空手だって急に強くなった訳じゃないでしょ?」
「う、うん!」
真哉の頬に赤みがさし、嬉しそうに頷いた。
「じゃーやっちゃおう。まずは、型紙に合わせて線を書いて、書けたら線よりも少し大きめに布を2枚ずつ切る!」
「切る! ………って…ガタガタになっちゃった…」
「いいのいいの。どーせ縫い込んじゃうんだから」
しゅんと肩を落としていた真哉は「そっか!」と呟き、喜々として作業を再開させた。
パーツを全て切り終わると、針に糸を通す。
「次は書いた線に合わせて縫う! ゆっくり指を刺さないようにね」
「うん!」
しばらくお互い無言で手を動かしていたが、しばらくすると隣から「痛っ!」という声が何度も聞こえてくる。
自分の分を一通り終わらせた梓は、集中している真哉に気付かれないよう静かに部屋を出た。
「牙狼先輩…」
「? 刀哉くん」
部屋を出ると、刀哉がおずおずと話しかけてきた。
「あの…ねーちゃんは…?」
「今頑張ってるよ。心配なんだね」
「ちっ、違っ!! 俺は夕飯はどうするのかと思って…」
刀哉に言われて時計を見ると時刻は7時を少し過ぎている。
「もうこんな時間なんだ…」
「今日母さん達遅くなるから出前でも取るように言われてるんです。牙狼先輩、食べたい物とかありますか?」
「そんな…悪いよ」
首を横に振る梓を遮るように刀哉は「それに…」と付け加える。
「ねーちゃんに言ったら"自分が作る!"なんて言い出しそうで…」
「……もし良かったら私が作ろうか?」
首を傾げながら言う梓に刀哉は目を見開いた。
「ええっ!!?」
「簡単なものになっちゃうと思うけど…
それとも勝手に冷蔵庫の物使うのは失礼かな…?」
「いやっ、それは大丈夫ですけど…いいんですか?」
「任せて!」
おずおずと尋ねる刀哉にそう言って胸を叩くと、2人でキッチンへと向かった。
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「そう。空手だって急に強くなった訳じゃないでしょ?」
「う、うん!」
真哉の頬に赤みがさし、嬉しそうに頷いた。
「じゃーやっちゃおう。まずは、型紙に合わせて線を書いて、書けたら線よりも少し大きめに布を2枚ずつ切る!」
「切る! ………って…ガタガタになっちゃった…」
「いいのいいの。どーせ縫い込んじゃうんだから」
しゅんと肩を落としていた真哉は「そっか!」と呟き、喜々として作業を再開させた。
パーツを全て切り終わると、針に糸を通す。
「次は書いた線に合わせて縫う! ゆっくり指を刺さないようにね」
「うん!」
しばらくお互い無言で手を動かしていたが、しばらくすると隣から「痛っ!」という声が何度も聞こえてくる。
自分の分を一通り終わらせた梓は、集中している真哉に気付かれないよう静かに部屋を出た。
「牙狼先輩…」
「? 刀哉くん」
部屋を出ると、刀哉がおずおずと話しかけてきた。
「あの…ねーちゃんは…?」
「今頑張ってるよ。心配なんだね」
「ちっ、違っ!! 俺は夕飯はどうするのかと思って…」
刀哉に言われて時計を見ると時刻は7時を少し過ぎている。
「もうこんな時間なんだ…」
「今日母さん達遅くなるから出前でも取るように言われてるんです。牙狼先輩、食べたい物とかありますか?」
「そんな…悪いよ」
首を横に振る梓を遮るように刀哉は「それに…」と付け加える。
「ねーちゃんに言ったら"自分が作る!"なんて言い出しそうで…」
「……もし良かったら私が作ろうか?」
首を傾げながら言う梓に刀哉は目を見開いた。
「ええっ!!?」
「簡単なものになっちゃうと思うけど…
それとも勝手に冷蔵庫の物使うのは失礼かな…?」
「いやっ、それは大丈夫ですけど…いいんですか?」
「任せて!」
おずおずと尋ねる刀哉にそう言って胸を叩くと、2人でキッチンへと向かった。
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