第33診:一年で一番憂鬱な日
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8月30日夏休みも本日を入れて後2日。
梓は完成したばかりのゼリーにカメラを向けてシャッターを切った。
「ん…オッケー」
そして再びゼリーを冷蔵庫に仕舞うとカメラを手に父の書斎へと向かう。
目的は写真のデータの印刷。慣れた手つきでプリンターを使い、自分の部屋に戻った。
自室に戻ると、机の上に置かれた1冊のノートに先程の写真を貼付ける。
【できたか?】
「うん。後は明日だけだよ」
机に前足をかけて覗き込む獄狼 に笑顔を見せる。
すると、ポケットに入れてあった携帯が鳴り出した。
「? シンヤちゃんだ…」
不思議に思い通話ボタンを押すと……
《梓ちゃ~ん、助けて~~!!》
「うっわ…!! ど、どうしたの!?」
しばらく話した後、梓は出かける準備を始める。
【どうしたんだ?】
「シンヤちゃんが大変な事になってる……」
それだけ答えて鞄に"あるもの"を積めると家を飛び出した。
ーーーーー
「シンヤちゃん……これは…?」
真哉の部屋に入った梓の目の前には、歪 に縫い合わされた大きな布があった。
「うぅ~……自由工作のワンピース…」
「は…はは…」
真哉の話を聞くと、縫い合わせているうちに順番が判らなくなり気付けば布が1枚になっていたとの事だった。
「直すほどにおかしくなっちゃって……これじゃ明後日までに完成しないよぉ~~」
俯いて呟く真哉に梓は鞄から持ってきた"あるもの"を取り出した。
「大丈夫、シンヤちゃん! ワンピースは無理でもこの布を使ってぬいぐるみが作れるよ」
「えっ!?」
顔を上げた真哉は梓の手元を見つめる。
そこには"クマのぬいぐるみ作成キット"と書かれた袋があった。
「私、自由工作はこれでしたんだ。残った綿も持ってきてるから手分けしてやろう?」
「できるかな……ミシンだって全然ダメだったのに」
「も~弱気なんてシンヤちゃんらしくもない!
キレイに服を作るなんてプロ目指してる人じゃなきゃ無理だよ。ゆっくり手縫いでいいじゃない!」
鼻先に指を突き付けてそう言えば、真哉は目を瞬かせた。
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梓は完成したばかりのゼリーにカメラを向けてシャッターを切った。
「ん…オッケー」
そして再びゼリーを冷蔵庫に仕舞うとカメラを手に父の書斎へと向かう。
目的は写真のデータの印刷。慣れた手つきでプリンターを使い、自分の部屋に戻った。
自室に戻ると、机の上に置かれた1冊のノートに先程の写真を貼付ける。
【できたか?】
「うん。後は明日だけだよ」
机に前足をかけて覗き込む
すると、ポケットに入れてあった携帯が鳴り出した。
「? シンヤちゃんだ…」
不思議に思い通話ボタンを押すと……
《梓ちゃ~ん、助けて~~!!》
「うっわ…!! ど、どうしたの!?」
しばらく話した後、梓は出かける準備を始める。
【どうしたんだ?】
「シンヤちゃんが大変な事になってる……」
それだけ答えて鞄に"あるもの"を積めると家を飛び出した。
ーーーーー
「シンヤちゃん……これは…?」
真哉の部屋に入った梓の目の前には、
「うぅ~……自由工作のワンピース…」
「は…はは…」
真哉の話を聞くと、縫い合わせているうちに順番が判らなくなり気付けば布が1枚になっていたとの事だった。
「直すほどにおかしくなっちゃって……これじゃ明後日までに完成しないよぉ~~」
俯いて呟く真哉に梓は鞄から持ってきた"あるもの"を取り出した。
「大丈夫、シンヤちゃん! ワンピースは無理でもこの布を使ってぬいぐるみが作れるよ」
「えっ!?」
顔を上げた真哉は梓の手元を見つめる。
そこには"クマのぬいぐるみ作成キット"と書かれた袋があった。
「私、自由工作はこれでしたんだ。残った綿も持ってきてるから手分けしてやろう?」
「できるかな……ミシンだって全然ダメだったのに」
「も~弱気なんてシンヤちゃんらしくもない!
キレイに服を作るなんてプロ目指してる人じゃなきゃ無理だよ。ゆっくり手縫いでいいじゃない!」
鼻先に指を突き付けてそう言えば、真哉は目を瞬かせた。
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