第32診:ハデス先生の冒険?
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花束を潰さないように抱えて梓は屋根から屋根へと飛び移る。
根多切区から常伏中学校までは少し距離があり、走るほどに草履の花緒が食い込み足が痛んだが構わず走り続けた。
学校に着き草履を脱ぎ捨てて職員室に駆け込む。
「本っ当にあなたって人はっ!!」
そこには赤い顔で怒る才崎とボロボロになったハデスの姿があり、梓は慌てて2人の間に入る。
「ちょっと待って下さい!」
「なっ! 牙狼さん!?」
「みのり先生、これ!」
「こ…これは……?」
大きな花束に目を見開く才崎に梓は必死で事情を話した。
「みのり先生へのプレゼントなんですけど、ハデス先生にお店の場所の連絡がうまくいってなかったみたいで……」
「そ…そうだったんですか…?」
振り向く才崎にハデスは無言で頭を上下に動かした。
「ま、まぁ…それなのに私ったら……」
「いや…大丈夫ですよ」
「ハデス先生、来るときに見えたんですけど…保健室の電気がついてましたよ」
「えっ、本当? おかしいな…才崎先生すみませんが僕ちょっと行ってきますね」
「消したと思ったんだけど…」と呟くハデスに続いて梓も職員室を出る。
保健室の前で足を止めハデスは首を傾げた。
「あれ、電気……ついてないけど……?」
「はい。嘘ですから」
「ええっ!?」
目を丸くするハデスをよそに梓は扉を開けて中に入った。
「さっ、早く来てこっちに座ってください」
「? う、うん…?」
戸惑いながらも促されるまま椅子に腰掛けると、目の前には銀髪になった梓の姿。
ふわりと笑って頬を両手で挟まれ我に返った。
「だ、ダメだよ!」
「だってハデス先生オデコは割れてるし、あちこち火傷はしてるし…ボロボロじゃないですか!!」
慌てて頬から手を離そうとするが梓は頑として聞き入れようとしない。だが、ハデスも彼女の身体の負担を考えると力を使わせるわけにはいかなかった。
「こ、これは僕の不注意だから……」
「私、前に言いましたよね? ハデス先生が怪我したら絶対治すって…」
暖かくなり始めた手の平を力を込めて引き離した。
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根多切区から常伏中学校までは少し距離があり、走るほどに草履の花緒が食い込み足が痛んだが構わず走り続けた。
学校に着き草履を脱ぎ捨てて職員室に駆け込む。
「本っ当にあなたって人はっ!!」
そこには赤い顔で怒る才崎とボロボロになったハデスの姿があり、梓は慌てて2人の間に入る。
「ちょっと待って下さい!」
「なっ! 牙狼さん!?」
「みのり先生、これ!」
「こ…これは……?」
大きな花束に目を見開く才崎に梓は必死で事情を話した。
「みのり先生へのプレゼントなんですけど、ハデス先生にお店の場所の連絡がうまくいってなかったみたいで……」
「そ…そうだったんですか…?」
振り向く才崎にハデスは無言で頭を上下に動かした。
「ま、まぁ…それなのに私ったら……」
「いや…大丈夫ですよ」
「ハデス先生、来るときに見えたんですけど…保健室の電気がついてましたよ」
「えっ、本当? おかしいな…才崎先生すみませんが僕ちょっと行ってきますね」
「消したと思ったんだけど…」と呟くハデスに続いて梓も職員室を出る。
保健室の前で足を止めハデスは首を傾げた。
「あれ、電気……ついてないけど……?」
「はい。嘘ですから」
「ええっ!?」
目を丸くするハデスをよそに梓は扉を開けて中に入った。
「さっ、早く来てこっちに座ってください」
「? う、うん…?」
戸惑いながらも促されるまま椅子に腰掛けると、目の前には銀髪になった梓の姿。
ふわりと笑って頬を両手で挟まれ我に返った。
「だ、ダメだよ!」
「だってハデス先生オデコは割れてるし、あちこち火傷はしてるし…ボロボロじゃないですか!!」
慌てて頬から手を離そうとするが梓は頑として聞き入れようとしない。だが、ハデスも彼女の身体の負担を考えると力を使わせるわけにはいかなかった。
「こ、これは僕の不注意だから……」
「私、前に言いましたよね? ハデス先生が怪我したら絶対治すって…」
暖かくなり始めた手の平を力を込めて引き離した。
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