第32診:ハデス先生の冒険?
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常伏中学校は夏休みーーーー…
学校が休みとはいえ部活などで来校する生徒も少なくないため、ハデスと梓も学校へ出てきていた。
「………暇だなぁ「よし、終わった!!」
「えっ!?」
声が重なり驚いたハデスが振り向くと、梓が夏期テキストを天井に掲げていた。
「夏休みの宿題です。後は自由研究と読書感想文だけですね」
「へえ……早いね」
「まあ、当然といえば当然ですけど…」
梓は夏休みに入ってからも毎日保健室に顔を出しては宿題を進めていた。
そのおかげで驚くほどスムーズに宿題は片付いた。
だが、嬉しそうにしているのはそれだけではない。
「それに、今日はミクちゃんたちと常伏盛夏祭に行く約束をしてるんですよ。約束は2時からなんで…」
「2時? 随分早いね」
「はい、先に麓介のところで浴衣を着ようってことになったんです」
「そっか……時間は大丈夫?」
「へっ?」と時計を見上げれば、時刻は昼の1時。
「あぁっ! もうこんな時間!?
お婆ちゃんに浴衣の着付けを教えてもらう約束してるんで今日は失礼します!!」
「はい。気をつけてね……ってもう聞こえないか」
慌てて荷物をまとめて走り去る背中に呟いた。
もともと自分が好きで出てきているだけなのに、当たり前のように側に居てくれることが本当に嬉しい。
そんな事を考えているとハデスの携帯が鳴り出した。
ーーーーー
「お婆ちゃん、ここは?」
「ほら…それをそっちに回して…」
「こう?」
「そうそう」
クーラーのきいた和室で梓はお婆に見てもらいながら自分で浴衣を着ている。
「どうかな?」
「うんうん、大丈夫だね」
「おっ! この部屋涼しー……って何やってんだ?」
入ってきた藤は梓の浴衣姿に目を見開いた。
「何って……言ったでしょ、今日の常伏盛夏祭に浴衣を着て行くって」
「麓坊ちゃんのはこちらですよ」
うっすらと藤模様の入った男物の浴衣を見せると、藤は「げっ!」と顔を歪めた。
「俺はパス。行かねー」
何故わざわざ人混みに、しかも動きづらい浴衣を着て行かなければならないのか、とでも言うように手を振りながら部屋を出ようとする藤の肩を梓が掴む。
「何だよ…?」
「行こうよ、ミクちゃんや美作くんたちも誘ったんだし」
「やだよ、めんどくせぇ…」
「………バラすわよ」
.
学校が休みとはいえ部活などで来校する生徒も少なくないため、ハデスと梓も学校へ出てきていた。
「………暇だなぁ「よし、終わった!!」
「えっ!?」
声が重なり驚いたハデスが振り向くと、梓が夏期テキストを天井に掲げていた。
「夏休みの宿題です。後は自由研究と読書感想文だけですね」
「へえ……早いね」
「まあ、当然といえば当然ですけど…」
梓は夏休みに入ってからも毎日保健室に顔を出しては宿題を進めていた。
そのおかげで驚くほどスムーズに宿題は片付いた。
だが、嬉しそうにしているのはそれだけではない。
「それに、今日はミクちゃんたちと常伏盛夏祭に行く約束をしてるんですよ。約束は2時からなんで…」
「2時? 随分早いね」
「はい、先に麓介のところで浴衣を着ようってことになったんです」
「そっか……時間は大丈夫?」
「へっ?」と時計を見上げれば、時刻は昼の1時。
「あぁっ! もうこんな時間!?
お婆ちゃんに浴衣の着付けを教えてもらう約束してるんで今日は失礼します!!」
「はい。気をつけてね……ってもう聞こえないか」
慌てて荷物をまとめて走り去る背中に呟いた。
もともと自分が好きで出てきているだけなのに、当たり前のように側に居てくれることが本当に嬉しい。
そんな事を考えているとハデスの携帯が鳴り出した。
ーーーーー
「お婆ちゃん、ここは?」
「ほら…それをそっちに回して…」
「こう?」
「そうそう」
クーラーのきいた和室で梓はお婆に見てもらいながら自分で浴衣を着ている。
「どうかな?」
「うんうん、大丈夫だね」
「おっ! この部屋涼しー……って何やってんだ?」
入ってきた藤は梓の浴衣姿に目を見開いた。
「何って……言ったでしょ、今日の常伏盛夏祭に浴衣を着て行くって」
「麓坊ちゃんのはこちらですよ」
うっすらと藤模様の入った男物の浴衣を見せると、藤は「げっ!」と顔を歪めた。
「俺はパス。行かねー」
何故わざわざ人混みに、しかも動きづらい浴衣を着て行かなければならないのか、とでも言うように手を振りながら部屋を出ようとする藤の肩を梓が掴む。
「何だよ…?」
「行こうよ、ミクちゃんや美作くんたちも誘ったんだし」
「やだよ、めんどくせぇ…」
「………バラすわよ」
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