第30診:後ろ向き妄想少女
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「どうしたの? 何もいないそうだよ。さあ、どんどん行こう」
「! は、はい…」
促された日暮は戸惑いながらも歩きだす。
後に続く梓はハデスにこっそり話しかけた。
「やっぱり安田くんに任せるのはちょっと心配なんですけど…」
「まあ、そう言わずに。あまり酷いようなら僕が止めるから」
ハデスが苦笑を浮かべていると、今度は信号待ちをしているある物に安田と日暮が騒ぎだす。
「「!! 出た…大型トラック!!!」」
「いちいち騒がしいなあ……
別にめずらしーモンでもないじゃん!」
「どうせまたくだらねーこと考えてんだろ」
冷めた様子の周りの目に焦ったように安田と日暮は話す勢いを強める。
「何言ってるの、大変じゃない!!
トラックの運転手さんが居眠り事故なんて映画やアニメの世界じゃテンプレ中のテンプレよ!
大体あの荷台…何を積んでるのかわかったもんじゃないわ。もしや白い粉が…」
「お前ら急いでトラックの後方に回れ!!
発進時に起こる風によるパンチラの可能性、無きにしも非ず!!」
「え……」
同じ物を見たはずなのに、あまりの感想の違いに感心するべきか呆れるべきか。
妄想の元となる物は次々と現れた。
「長い階段!! 足を踏み外した私は真っ逆さまに転げ落ち、頭がい骨を粉砕。脳みそをまき散らして…」
「安田くん、危ないから前見て降りなさい」
怪我を心配する日暮、一方安田はミニスカートの中を覗こうと後ろ向きで階段を降りている。
「どぶ川!! 落ちるだけでは飽きたらず、私はその汚水をごくごくと飲みほし…」
「"あなたが落としたのはこの金の美作ですか?"」
「ドブに女神がいるか!! なんだ金の美作って」
次々と自分とは違う妄想を繰り広げる安田を日暮はポカンと見つめた。
「………安田くん…楽しそう…」
「未来に何が起こるかなんて誰にもわからないなら…
楽しいことが起こる可能性も、怖いことが起こる可能性も一律だと僕は思うよ」
「考え方次第ってことだよ! 限度はあるけど…」
「私の…考え方次第…?」
ハデスは日暮の妄想がプラスに変わることを期待して安田を呼び出したのだ。
こうして、日暮の妄想癖は治ることこそなかったものの…その方向性はややポジティブな方へ向かうようになったという。
「あ…!! あの…曲がり角…
パンをくわえたイケメンとぶつかる可能性…なきにしも非ずーー♡♡」
が…どっちにしろめんどくさいことに変わりはなかった。
「白米携えたイケメンならいるけど」
「寝坊した…」
「イヤよ~パンがいいの~!!」
To be continued...
「! は、はい…」
促された日暮は戸惑いながらも歩きだす。
後に続く梓はハデスにこっそり話しかけた。
「やっぱり安田くんに任せるのはちょっと心配なんですけど…」
「まあ、そう言わずに。あまり酷いようなら僕が止めるから」
ハデスが苦笑を浮かべていると、今度は信号待ちをしているある物に安田と日暮が騒ぎだす。
「「!! 出た…大型トラック!!!」」
「いちいち騒がしいなあ……
別にめずらしーモンでもないじゃん!」
「どうせまたくだらねーこと考えてんだろ」
冷めた様子の周りの目に焦ったように安田と日暮は話す勢いを強める。
「何言ってるの、大変じゃない!!
トラックの運転手さんが居眠り事故なんて映画やアニメの世界じゃテンプレ中のテンプレよ!
大体あの荷台…何を積んでるのかわかったもんじゃないわ。もしや白い粉が…」
「お前ら急いでトラックの後方に回れ!!
発進時に起こる風によるパンチラの可能性、無きにしも非ず!!」
「え……」
同じ物を見たはずなのに、あまりの感想の違いに感心するべきか呆れるべきか。
妄想の元となる物は次々と現れた。
「長い階段!! 足を踏み外した私は真っ逆さまに転げ落ち、頭がい骨を粉砕。脳みそをまき散らして…」
「安田くん、危ないから前見て降りなさい」
怪我を心配する日暮、一方安田はミニスカートの中を覗こうと後ろ向きで階段を降りている。
「どぶ川!! 落ちるだけでは飽きたらず、私はその汚水をごくごくと飲みほし…」
「"あなたが落としたのはこの金の美作ですか?"」
「ドブに女神がいるか!! なんだ金の美作って」
次々と自分とは違う妄想を繰り広げる安田を日暮はポカンと見つめた。
「………安田くん…楽しそう…」
「未来に何が起こるかなんて誰にもわからないなら…
楽しいことが起こる可能性も、怖いことが起こる可能性も一律だと僕は思うよ」
「考え方次第ってことだよ! 限度はあるけど…」
「私の…考え方次第…?」
ハデスは日暮の妄想がプラスに変わることを期待して安田を呼び出したのだ。
こうして、日暮の妄想癖は治ることこそなかったものの…その方向性はややポジティブな方へ向かうようになったという。
「あ…!! あの…曲がり角…
パンをくわえたイケメンとぶつかる可能性…なきにしも非ずーー♡♡」
が…どっちにしろめんどくさいことに変わりはなかった。
「白米携えたイケメンならいるけど」
「寝坊した…」
「イヤよ~パンがいいの~!!」
To be continued...