第29診:閉ざした心開くのは…
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
感情の高ぶりで使えた力。いつでも使えなければ意味が無い。
渋る獄狼 をなんとか説得し、自由に使えるようになった。
今の姿だと立っている状態で操の頭は梓の鳩尾程。膝を付くと操と同じ目線になった。
「おいで…操ちゃん…」
梓の言葉に操は輝きを失った瞳を大きく見開いた。
その表情からは戸惑いが見て取れる。
梓は操を安心させるように優しく微笑んだ。
「操ちゃん、あなたは必要な子だよ。とっても大事な子……」
「……っ!?」
操の瞳が大きく揺れ、差し出された手にゆっくりと歩み寄る。
おそるおそる触れる手を自分の方へと引き、梓は操を抱きしめた。
その瞬間、2人を暖かな光が包み込む。
「おいっ!!?」
「……大丈夫、大丈夫だから、ね…」
光は梓の首筋にヒビが見えたところで弾けて消えた。
手を伸ばしたままの三途川が見たのは、梓の首にしっかり手を巻き付け涙を零す操の姿。
それは迷子の子供がやっと会えた母に縋り付く様で、三途川ら3人はその光景をただ黙って眺めていた。
ーーーーー
それから、梓が元の姿に戻っても操は側を離れようとはしなかった。
「梓ちゃん、今日は夕飯食べていきなさいな~」
「えっ!? いいんですか?」
「帰れとも言えんだろう」
三途川の言葉に梓は思わず苦笑して隣に座る操を見る。
梓が夕飯を食べていくと判った途端、操の頬にわずかに赤みがさした。
「じゃーお言葉に甘えて…」
「ふふ…それなら手伝ってもらおうかしら~…」
「はいっ! さっ、操ちゃんも!」
笑顔で手を引けば操はこっくり頷き大人しくついて来た。
キッチンに行けば今日の予定はカレーらしく、材料が並べられている。
操が野菜の皮を剥き、梓と鈍で調理、味付けをしてカレーとサラダが完成した。
「今日はいつもよりもいい食べっぷりだな」
「やっぱり梓ちゃんがいるからかしら…」
口の周りにカレーをつけて食べる操に経一と鈍は顔を見合わせた。
「ほら…汚れてるよ」
「…………ん…」
梓が操の頬を拭いていると、食事中に席を立っていた三途川が戻ってきた。
.
渋る
今の姿だと立っている状態で操の頭は梓の鳩尾程。膝を付くと操と同じ目線になった。
「おいで…操ちゃん…」
梓の言葉に操は輝きを失った瞳を大きく見開いた。
その表情からは戸惑いが見て取れる。
梓は操を安心させるように優しく微笑んだ。
「操ちゃん、あなたは必要な子だよ。とっても大事な子……」
「……っ!?」
操の瞳が大きく揺れ、差し出された手にゆっくりと歩み寄る。
おそるおそる触れる手を自分の方へと引き、梓は操を抱きしめた。
その瞬間、2人を暖かな光が包み込む。
「おいっ!!?」
「……大丈夫、大丈夫だから、ね…」
光は梓の首筋にヒビが見えたところで弾けて消えた。
手を伸ばしたままの三途川が見たのは、梓の首にしっかり手を巻き付け涙を零す操の姿。
それは迷子の子供がやっと会えた母に縋り付く様で、三途川ら3人はその光景をただ黙って眺めていた。
ーーーーー
それから、梓が元の姿に戻っても操は側を離れようとはしなかった。
「梓ちゃん、今日は夕飯食べていきなさいな~」
「えっ!? いいんですか?」
「帰れとも言えんだろう」
三途川の言葉に梓は思わず苦笑して隣に座る操を見る。
梓が夕飯を食べていくと判った途端、操の頬にわずかに赤みがさした。
「じゃーお言葉に甘えて…」
「ふふ…それなら手伝ってもらおうかしら~…」
「はいっ! さっ、操ちゃんも!」
笑顔で手を引けば操はこっくり頷き大人しくついて来た。
キッチンに行けば今日の予定はカレーらしく、材料が並べられている。
操が野菜の皮を剥き、梓と鈍で調理、味付けをしてカレーとサラダが完成した。
「今日はいつもよりもいい食べっぷりだな」
「やっぱり梓ちゃんがいるからかしら…」
口の周りにカレーをつけて食べる操に経一と鈍は顔を見合わせた。
「ほら…汚れてるよ」
「…………ん…」
梓が操の頬を拭いていると、食事中に席を立っていた三途川が戻ってきた。
.