第28診:鈍、保健室に来る
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おそるおそる振り向くと、しっかりと目を開けた梓が獄狼 の尾を掴んでいた。
「ケ~ル~ベ~ロ~ス~…」
これ以上ない程の低い声に獄狼 の顔が引き攣った。
【起きてたのか…?】
「今の話…私初耳なんだけど」
【盗み聞きは感心しないんじゃなかったのか…】
小声で詰め寄られ獄狼 は目を泳がせる。
「何で今まで隠してたのよ!?」
【ああ、ほら誰か来たみたいだぞ】
「話を…逸・ら・す・な!!」
梓は獄狼 の頬をぐに~っと引っ張った。
【いへへへ…ひゃめろ! 話すから!!】
手を離すと獄狼 は動物虐待だなどとブツブツ言いながら頬を摩っている。
「さあ、話してよ!」
【その前に………守護 】
ベッドの周りに薄い膜が張る。
【守りの力はほとんどないがこれで向こうに声は聞こえないだろ】
獄狼 は一息つくと真剣な眼差しで梓を見つめた。
【今まで黙ってたのはさっきも言った通りだ。
あの力…呼ぶとしたら浄化 ……】
「浄化 …」
【そうだ。あれは俺の中に外から取り込んだ力だ。梓の身体にどんな影響がでるかわからなかった。
ましてや傷を癒すなんて何も起こらないはずがない。
だから話さなかった。俺の存在理由は梓、お前を守ることだから…】
「そっか……」
梓は獄狼 を抱き寄せ、その毛の中に顔を埋めた。
「ありがとう…ずっと、ずっと守ってくれてて。
でも…………まだ何か隠してるよね…?」
梓の腕の中で獄狼 の身体が強張るのが判る。
「いつか…話してくれるんでしょ?」
【!? 聞かないのか…?】
「獄狼 が私を思ってくれてるのはわかってるしね…あ!でも1つ気になることが……」
腕を緩めて獄狼 と向き合うと、梓は不安げに尋ねた。
「傷を治した相手はどうなるの…?」
梓が気にしているのは傷を癒す事で愛する者の記憶が消えてしまうのでは…という事だった。
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「ケ~ル~ベ~ロ~ス~…」
これ以上ない程の低い声に
【起きてたのか…?】
「今の話…私初耳なんだけど」
【盗み聞きは感心しないんじゃなかったのか…】
小声で詰め寄られ
「何で今まで隠してたのよ!?」
【ああ、ほら誰か来たみたいだぞ】
「話を…逸・ら・す・な!!」
梓は
【いへへへ…ひゃめろ! 話すから!!】
手を離すと
「さあ、話してよ!」
【その前に………
ベッドの周りに薄い膜が張る。
【守りの力はほとんどないがこれで向こうに声は聞こえないだろ】
【今まで黙ってたのはさっきも言った通りだ。
あの力…呼ぶとしたら
「
【そうだ。あれは俺の中に外から取り込んだ力だ。梓の身体にどんな影響がでるかわからなかった。
ましてや傷を癒すなんて何も起こらないはずがない。
だから話さなかった。俺の存在理由は梓、お前を守ることだから…】
「そっか……」
梓は
「ありがとう…ずっと、ずっと守ってくれてて。
でも…………まだ何か隠してるよね…?」
梓の腕の中で
「いつか…話してくれるんでしょ?」
【!? 聞かないのか…?】
「
腕を緩めて
「傷を治した相手はどうなるの…?」
梓が気にしているのは傷を癒す事で愛する者の記憶が消えてしまうのでは…という事だった。
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