第28診:鈍、保健室に来る
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「それじゃあ…あのヒビは愛癒 の影響なのか?」
詰め寄るハデスに獄狼 は黙って首を横に振った。
【愛癒 だけの影響じゃない。梓が俺の力を使う度に背中の傷痕からヒビが拡がっているのさ…】
「今までも…?」
【あぁ。ただ…力を使うのを止めればヒビは引いていくから今まで気付かなかっただけだ】
そして…と獄狼 は梓に視線を移す。
【梓はその事を知らなかったし、俺も教えるつもりはなかった。
これまでは力を使いすぎると疲れて次の日に支障がでる。と言って必要な瞬間だけ力を使わせていた】
その説明にハデスはなるほど、と頷いた。確かに梓があれほど力を使い続けるのを見たのは初めてだった。
納得した様子のハデスに獄狼 は俯きがちに呟いた。
【あのヒビは………心臓に向かって伸びている】
「なっ…に!!?」
【あれが拡がりきった時どうなるかは俺にはわからない。
梓は誰かが助かる為なら平気で自分を犠牲にする。だから…隠していた】
今まではその力に気付かないよう最善の注意を払ってきた。
だが、今回は梓の操を助けたいという思いがそれを上回ってしまった。
【梓を守る為に生まれたはずの俺は…その力を使えば梓の身体を危険にさらすかもしれないんだ】
まさにそれは"諸刃の剣"。
【もちろん、力を使ったからってすぐにどうこうなる訳じゃないが…使わずに済めばその方が良い】
そこまで言うと獄狼 はハデスを見上げた。
【だからお前は梓の前で怪我なんかしてくれるなよ?怠惰 の時だってヒヤヒヤしたんだからな】
「……わかった…」
そう呟くとハデスは心ここに非ずといった様子でカーテンの向こうへと去って行った。
しばらくして洗い物を始めたのだろう。水の流れる音と陶器のぶつかる音が聞こえてくる。
【頼むぞ…本当に……!?】
そう呟いた瞬間、獄狼 の全身の毛が逆立つ。
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詰め寄るハデスに
【
「今までも…?」
【あぁ。ただ…力を使うのを止めればヒビは引いていくから今まで気付かなかっただけだ】
そして…と
【梓はその事を知らなかったし、俺も教えるつもりはなかった。
これまでは力を使いすぎると疲れて次の日に支障がでる。と言って必要な瞬間だけ力を使わせていた】
その説明にハデスはなるほど、と頷いた。確かに梓があれほど力を使い続けるのを見たのは初めてだった。
納得した様子のハデスに
【あのヒビは………心臓に向かって伸びている】
「なっ…に!!?」
【あれが拡がりきった時どうなるかは俺にはわからない。
梓は誰かが助かる為なら平気で自分を犠牲にする。だから…隠していた】
今まではその力に気付かないよう最善の注意を払ってきた。
だが、今回は梓の操を助けたいという思いがそれを上回ってしまった。
【梓を守る為に生まれたはずの俺は…その力を使えば梓の身体を危険にさらすかもしれないんだ】
まさにそれは"諸刃の剣"。
【もちろん、力を使ったからってすぐにどうこうなる訳じゃないが…使わずに済めばその方が良い】
そこまで言うと
【だからお前は梓の前で怪我なんかしてくれるなよ?
「……わかった…」
そう呟くとハデスは心ここに非ずといった様子でカーテンの向こうへと去って行った。
しばらくして洗い物を始めたのだろう。水の流れる音と陶器のぶつかる音が聞こえてくる。
【頼むぞ…本当に……!?】
そう呟いた瞬間、
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