第28診:鈍、保健室に来る
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膝が床に突くよりも早く梓の身体はハデスに抱き上げられ、ベッドへと運ばれた。
寝かされた梓の目に映るのは、不安とも心配ともとれるハデスの表情。
「どこか痛いとか、気持ちが悪いとかはある?」
「大丈夫です。少し…眠いだけです…か……」
言うが早いか梓は眠りへと堕ちていった。穏やかな寝顔に安堵し、ハデスは一旦その場を離れる。
だが、お茶の配合を始めたものの気付けば手は止まり、視線は梓の寝ている方へと向けられていた。
「これじゃあ仕事にならないよ…」
本日何度目になるか判らない溜め息をつき、茶葉を片付けているとベッドが軋む音が聞こえた。
「目が覚め……獄狼 ……」
カーテンを開けると梓の隣に獄狼 が寄り添っていた。
「何をしている…」
冷ややかに言うハデスを横目に見ると、獄狼 はつまらなさそうに鼻を鳴らした。
【見ればわかるだろう…添い寝だ。梓はな、誰かが側にいないと眠れないんだよ】
「そう…か…」
【何か聞きたいことがあるんじゃないのか?】
「っ!?」
驚くハデスと向き合うように獄狼 は身体を起こす。
「昨日の……梓さんの力について教えてほしい」
【断る……と言いたいところだが、梓はアンタを信頼しきっているからな】
「教えてやってもいい」そう言って獄狼 はハデスを椅子に座るよう促す。
【結論から言えばあれは愛癒 の力だ】
「どういうことだ?」
【俺が本来の獄狼 とは違うということはわかるな?】
その問いにハデスは黙って頷いた。
【本来獄狼 は憎しみの感情から生まれる。
そこに正反対の梓の両親の"梓を守りたい"という感情が混ざり込んだせいで俺の身体はかなり不安定だった。
だから近くにいた愛癒 を取り込んで"つなぎ"にしたのさ】
「なるほど…だが何故その愛癒 の力を使えるんだ?」
【なんだ知らないのか?獄狼 はな、取り込んだ病魔の力を自分のものにできるんだよ】
獄狼 の話にハデスは息を飲み、ある疑問を口にする。
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寝かされた梓の目に映るのは、不安とも心配ともとれるハデスの表情。
「どこか痛いとか、気持ちが悪いとかはある?」
「大丈夫です。少し…眠いだけです…か……」
言うが早いか梓は眠りへと堕ちていった。穏やかな寝顔に安堵し、ハデスは一旦その場を離れる。
だが、お茶の配合を始めたものの気付けば手は止まり、視線は梓の寝ている方へと向けられていた。
「これじゃあ仕事にならないよ…」
本日何度目になるか判らない溜め息をつき、茶葉を片付けているとベッドが軋む音が聞こえた。
「目が覚め……
カーテンを開けると梓の隣に
「何をしている…」
冷ややかに言うハデスを横目に見ると、
【見ればわかるだろう…添い寝だ。梓はな、誰かが側にいないと眠れないんだよ】
「そう…か…」
【何か聞きたいことがあるんじゃないのか?】
「っ!?」
驚くハデスと向き合うように
「昨日の……梓さんの力について教えてほしい」
【断る……と言いたいところだが、梓はアンタを信頼しきっているからな】
「教えてやってもいい」そう言って
【結論から言えばあれは
「どういうことだ?」
【俺が本来の
その問いにハデスは黙って頷いた。
【本来
そこに正反対の梓の両親の"梓を守りたい"という感情が混ざり込んだせいで俺の身体はかなり不安定だった。
だから近くにいた
「なるほど…だが何故その
【なんだ知らないのか?
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