第28診:鈍、保健室に来る
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梓は飛び付くように獄狼 に抱き着いた。
「ありがとう獄狼 、大好き!!」
【うっせー…早くしろ】
「うん!!」
梓は急いで着替えを済ますと家を出た。
着替えにかなりの時間がかかってしまったので今日は保健委員の仕事には間に合わず、校門を潜った先にハデスの姿を見つけたが声をかける寸前で予鈴が鳴り響く。
「ハデス先……行っちゃった…」
仕方なく教室へ向かった梓はいつもと変わりないアシタバ達の姿に胸を撫で下ろした。
授業が始まり、時間が進むにつれて梓は身体が重くなるのを感じていた。
「梓ちゃん、次は移動だけど…大丈夫?」
心配そうな声の主は花巻だった。
「ミクちゃん…大丈夫。ちょっと寝不足なだ…け…」
立ち上がろうとした梓の足から力が抜け、身体は椅子へと戻される。
「梓ちゃん!? ……保健室行こ? 私一緒に行くから……ねっ?」
「…うん」
涙目で訴える花巻の優しさが嬉しくて梓は小さく頷く。
それにほっとした様子の花巻は梓を支えながら保健室へと向かった。
ーーーーー
保健室ではハデスがソファーで頭を抱えていた。
「昨日のこと…聞くべきか、梓さんが話してくれるまで待つべきか…
お昼か放課後には来てくれるかな…」
ハデスが悩んでいるのは昨日初めて見た梓の銀髪の姿、皮膚に拡がったヒビ、そして……
「治癒能力…か……」
ハデスは操に噛み付かれた肩に触れた。そこにあるはずの傷は無く、溜め息が漏れる。
その時、保健室の扉がわずかに開き、花巻が顔を覗かせた。
「花巻さん、どうしたの……!?」
ハデスが駆け寄り扉を開くと、花巻の隣にはぐったりとした梓の姿があった。
「す、すみません。梓ちゃん、具合が悪いので休ませてもらえますか…?」
「もちろん。さあ入って……っと、花巻さんはもう戻った方がいいね」
「あ…でも…」
まだ心配そうな花巻に梓は弱々しく微笑んだ。
「ミクちゃん、私は大丈夫だから…遅れちゃうよ…」
「う…うん。また後で来るね」
「うん。ありがとう」
扉が閉まり花巻の足音が遠退くと、気が緩んだのか梓は膝から崩れ落ちた。
.
「ありがとう
【うっせー…早くしろ】
「うん!!」
梓は急いで着替えを済ますと家を出た。
着替えにかなりの時間がかかってしまったので今日は保健委員の仕事には間に合わず、校門を潜った先にハデスの姿を見つけたが声をかける寸前で予鈴が鳴り響く。
「ハデス先……行っちゃった…」
仕方なく教室へ向かった梓はいつもと変わりないアシタバ達の姿に胸を撫で下ろした。
授業が始まり、時間が進むにつれて梓は身体が重くなるのを感じていた。
「梓ちゃん、次は移動だけど…大丈夫?」
心配そうな声の主は花巻だった。
「ミクちゃん…大丈夫。ちょっと寝不足なだ…け…」
立ち上がろうとした梓の足から力が抜け、身体は椅子へと戻される。
「梓ちゃん!? ……保健室行こ? 私一緒に行くから……ねっ?」
「…うん」
涙目で訴える花巻の優しさが嬉しくて梓は小さく頷く。
それにほっとした様子の花巻は梓を支えながら保健室へと向かった。
ーーーーー
保健室ではハデスがソファーで頭を抱えていた。
「昨日のこと…聞くべきか、梓さんが話してくれるまで待つべきか…
お昼か放課後には来てくれるかな…」
ハデスが悩んでいるのは昨日初めて見た梓の銀髪の姿、皮膚に拡がったヒビ、そして……
「治癒能力…か……」
ハデスは操に噛み付かれた肩に触れた。そこにあるはずの傷は無く、溜め息が漏れる。
その時、保健室の扉がわずかに開き、花巻が顔を覗かせた。
「花巻さん、どうしたの……!?」
ハデスが駆け寄り扉を開くと、花巻の隣にはぐったりとした梓の姿があった。
「す、すみません。梓ちゃん、具合が悪いので休ませてもらえますか…?」
「もちろん。さあ入って……っと、花巻さんはもう戻った方がいいね」
「あ…でも…」
まだ心配そうな花巻に梓は弱々しく微笑んだ。
「ミクちゃん、私は大丈夫だから…遅れちゃうよ…」
「う…うん。また後で来るね」
「うん。ありがとう」
扉が閉まり花巻の足音が遠退くと、気が緩んだのか梓は膝から崩れ落ちた。
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