第27診:秘められた力
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「起きろ、操!! 俺を守れ!! 早く…」
操の身体はピクリとも動かない。
「……何してる…完璧な子供は…気絶なんて…疲弊なんて…するものか。
早くしろっ…操っ!! 俺を守れ!! こいつを殺せ!!! 早く……俺の…言うことをーー…」
「もう黙れ…!!」
ハデスは
それを見た梓は動かない身体を引きずるようにして操に手を伸ばす。
「大丈夫…あなたは…いらない子なんかじゃ…ない!!」
梓の手が操に触れた瞬間、暖かな光が2人を包み込む。
「え………嘘…!?」
鈍の驚きの声に気付かないハデスは占い師を胸倉を掴んだ。
「病魔だけじゃ生温い…二度とこんな真似する気が起きないように、お前の救いようのない幻想も根こそぎ食ってやる…!!」
「あ…お、俺の……完…」
「待ってください」
突然かかった制止の声に振り向いたハデスは目を見開いた。
「あ……君は…?」
そこに立っていたのは、床まで伸びる長い銀色の髪の少女だった。
常伏中学校の制服を着ているものの、その姿はどこか大人びている。
そしてその腕には操が抱かれていた。
「君は…いったい…?」
「梓ちゃんよ……」
「何っ!?」
鈍の言葉にハデスは思わず占い師から手を離しそうになる。
「梓ちゃんがその子に触った途端、白く光だして今の姿になったのよ…」
梓は操を抱いたままゆっくりとハデスに歩み寄った。
「おとうさん」
意識を取り戻した操の呟きに皆が息を飲む。
「…み、さ…お……」
「……さ……ん……おとうさん、いかないで」
「この子はずっと悲しんでいた。自分はあなたの役に立てないと……さあ行って………」
梓が操を降ろすと、まだ上手く動かない身体を引きずりハデスに近付いて来る。
「……何が、何が"完璧な子供"だ。あの子は生まれたときから…
初めからずっとお前が"この世に遺した爪痕"だったんじゃないのか」
ハデスが手を離したことで床に倒れた占い師の袖を操が掴み、2人は気を失った。
.