第26診:ウワサの仮面占い師
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放課後、ハデス不在で保健室が閉まっているため梓は教室で真哉等と話をしていた。
始めは今日の出来事やハデスの話題だったが、いつの間にか話題は"駅前の占い師"になっていく。
まだ占っていない藤に気を使ってか話は小声になる。
チラチラ向けられる視線にいたたまれなくなった藤は勢いよく立ち上がった。
「あ~~もう。わかった、わかった!! 行きゃあいいんだろ…ったく…しつけー連中だな」
「だってさー藤くんの前で占いの話するの気が引けるんんだもん」
占い師のもとへ向かう途中、梓の胸には説明のつかない不安が広がっていた。
「嫌な…予感がする…」
【気を抜くな】
獄狼 の言葉に梓は美作達に気付かれないように頷いた。
「でも、私が合図するまでは気配を出さないで…絶対に」
ハデスに話しておこうにも、その本人がいなければ意味がない。それが梓の不安をさらに大きくしていた。
「よー、逸人んトコのガキ!! 偶然だな! 元気か!?」
聞き覚えのある声に振り向くと、以前保健室に乗り込んできた色黒の男が手を振っていた。
「久しぶりだな!」
「確か……」
「何か騒がしいおっさん!!」
梓の声を掻き消す美作の言葉に経一は顔をしかめた。
「お前らこんだけいて誰も俺の名前覚えてねーのか。
イブヤ!! 伊賦夜経一お兄さんだ!」
「おっさん、まだ夕方だぞ。何遊んでんだよ」
「ニートなんですか?」
「違ぇよ!! これはこれで家計を支える重要な仕事だ」
"これ"とは経一の持っているパチンコヨモツと書かれた紙袋だった。
「…っといけねー、早く帰って来いって言われてたのに。
つい話しかけちまった…とはいえ……せっかく会ったことだし、お兄さんがお菓子をあげよう。ありがたく思え!!」
そう言って経一は紙袋からキャラメルを取り出した。
「パチンコの景品かよ」
「全員でキャラメル一箱? 成長期なめんなよ」
「ありがたく思えってば!!
ちょうど8コ入りだ! ケンカしねーように俺が1コ食ってやるから仲良く分けろよ。じゃーな!! またな!」
会った時と同じように手を振りながら経一は去って行った。
「かわいいお兄さんだね」
「そうだね…って、あれ? "ちょうど"…8コ?」
梓は渡された箱を見て首を傾げる。
経一が1コ持って行ったので残りは7コ。今、自分達は占い師のもとに"6人"で向かっているハズなのだ。
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始めは今日の出来事やハデスの話題だったが、いつの間にか話題は"駅前の占い師"になっていく。
まだ占っていない藤に気を使ってか話は小声になる。
チラチラ向けられる視線にいたたまれなくなった藤は勢いよく立ち上がった。
「あ~~もう。わかった、わかった!! 行きゃあいいんだろ…ったく…しつけー連中だな」
「だってさー藤くんの前で占いの話するの気が引けるんんだもん」
占い師のもとへ向かう途中、梓の胸には説明のつかない不安が広がっていた。
「嫌な…予感がする…」
【気を抜くな】
「でも、私が合図するまでは気配を出さないで…絶対に」
ハデスに話しておこうにも、その本人がいなければ意味がない。それが梓の不安をさらに大きくしていた。
「よー、逸人んトコのガキ!! 偶然だな! 元気か!?」
聞き覚えのある声に振り向くと、以前保健室に乗り込んできた色黒の男が手を振っていた。
「久しぶりだな!」
「確か……」
「何か騒がしいおっさん!!」
梓の声を掻き消す美作の言葉に経一は顔をしかめた。
「お前らこんだけいて誰も俺の名前覚えてねーのか。
イブヤ!! 伊賦夜経一お兄さんだ!」
「おっさん、まだ夕方だぞ。何遊んでんだよ」
「ニートなんですか?」
「違ぇよ!! これはこれで家計を支える重要な仕事だ」
"これ"とは経一の持っているパチンコヨモツと書かれた紙袋だった。
「…っといけねー、早く帰って来いって言われてたのに。
つい話しかけちまった…とはいえ……せっかく会ったことだし、お兄さんがお菓子をあげよう。ありがたく思え!!」
そう言って経一は紙袋からキャラメルを取り出した。
「パチンコの景品かよ」
「全員でキャラメル一箱? 成長期なめんなよ」
「ありがたく思えってば!!
ちょうど8コ入りだ! ケンカしねーように俺が1コ食ってやるから仲良く分けろよ。じゃーな!! またな!」
会った時と同じように手を振りながら経一は去って行った。
「かわいいお兄さんだね」
「そうだね…って、あれ? "ちょうど"…8コ?」
梓は渡された箱を見て首を傾げる。
経一が1コ持って行ったので残りは7コ。今、自分達は占い師のもとに"6人"で向かっているハズなのだ。
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