現れた病魔、整形（スタイルアップ）はテンション高く話し出した。


【Ｈｅｌｌｏ！　スチューデンツ！！】

【コイツはいいや。元気イッパイ整形甲斐ありそうなベイビー達じゃないか！】

「!!!　せ、先生あれ！」

「うん。厄介だね…彼女…病魔に頼りきっているようだ」

「何とかして目を醒まさせてあげないといけませんね……」


ハデス達が悩んでいると、伸は量に駆け寄った。


「ばッ…ばかなことやめろって！！　大体…なんていうかその、それ…きっ…気持ち悪いぞ！！」

【あんまり突然変わっちゃったからイワカンなのね、リトルボーイ！】

【そう言うなよ、キミだってハッピーだろ？
何してもヤセなかったユアシスターがこんなにスマートになったんだからね！】

「な…そ…そんな…」


驚愕する伸の隣で量は自慢げに手を掲げた。


「そーゆーことだよ伸ちゃん！　しかもそれだけじゃない…
隊長のプログラムにかかればみんなの理想だって叶えてあげられるんだから！Ｌｅｔ'ｓ整形（スタイルアップ）！！」


美作の足だけが伸びた足長効果。

本好の上半身だけ筋力アップした肉体美。

才崎の身体が子供化したサイズダウン。


「バランス悪っ!!!　気持ちワリー！！　なんだこりゃああああ」

「た…確かにボリュームのある体型が気になってはいたけれど…これは…」

「すっげえ…圧巻だな。おもしれー」

「面白がってる場合じゃないでしょ！」


教室内が混乱する中、それでも量は嬉しそうしている。


「さー次は伸ちゃんの番だよ。伸ちゃん背低いの気にしてたでしょ？あたしがなんとかしたげるからね！」

「！！　そ…それは…でも…！」


量が伸に手をかざすと、２人の間にハデスと梓が立ちはだかった。


「だめだよ、宗方さん。こんなものは全部まやかしだ」

「そう。本当に欲しいものは自分の力で手に入れなきゃ……その先の幸せまでは手に入らないんだよ」


２人の言葉にそれまで満足げだった量の顔がわずかに曇る。



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