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第25診:気になる?健康診断

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は朝早くから保健室に来ていた。保健委員は記録係をする為、先に健康診断を終わらせなければならないのだ。
身長、体重に始まり胸囲や座高、視力測定まで他の学年、クラスの保健委員と共に進めていく。

保健委員全員が健康診断を終わらせると、それぞれの持ち場が発表された。


「それじゃあ牙狼さんはハデス先生に付いて男子の身長を記録して下さい」

「えっ?」


才崎の言葉には小さく声をあげた。なぜなら、女子は女子の記録を任されるのが基本だからだ。

ハデスに付くのは問題ないが、疑問に思ったは才崎に尋ねた。


「私、女子の方じゃなくていいんですか?」

「………ハデス先生と組める子がいないのよ…」


困ったように言う才崎には納得しつつ、まだ馴れないのか…と呆れ顔を見せた。





ーーーーー

「156.7cm…163.5cm…162.1cm…151.8cm…158.7cm…165.3cm!」

「すごいスピードで列、ハケてくね」

「特訓の成果出てんじゃん。あの訳わからん素振りはこれの為だったのか…」

「てゆーか…あのスピードを正確に記録してる牙狼さんもすごい……」


アシタバと藤は呆気に取られながらサクサク進む身長測定を眺めている。


「次…ああ…君は宗方 伸くんだね。君の名前は2度と忘れないよ。さあ、どうぞ…」


ハデスの意味深な発言に伸は困惑しながらも測定器に乗ると、隣から叫び声が聞こえてきた。


宗方さんっ!!? どうしたの、その姿はっ!!」


それは達のよく知る人物の声だった。


「あの声…みのり先生? 宗方ってまさか……」

「量!?」


そう言うと伸は駆け出した。それを追うようにハデスとも後に続く。

隣の教室には不自然に縦長の体型をした女子生徒、"宗方 伸"の双子の妹"宗方 量"が立っていた。


「量っ!!」

「む…伸ちゃん!!」

「おっ…お…おまっ、量! お前っ…どうしちゃったんだよ!! その姿は…」

「どうもこうもないよ。あたし隊長のプログラムのおかげでスリムに生まれ変わったんだ!」


量の言葉に伸は訳が判らずさらに声を荒げる。


「生ま…は? だ…誰だよ隊長って……」


すると、量の背後に黒人男性と白人女性の姿をした病魔が現れた。



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