第23診:spring has come
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何とかその場の生徒達を落ち着かせると、梓が困ったように呟く。
「ハデス先生、どうします? キリがない気がしますが…」
「うーん………とはいえ………正直、空間影響型はどうしようもないんだよね……」
「ですよね……」
「そうなの!?」
思わず大きな声をだすアシタバにハデスは頷いた。
「症状もきわめて一時的なものだし…場の空気から感情が伝染するから明確な"本体"が存在しないんだよ。
一体一体病魔を吸い出す方法もあるけど………」
「でもやっぱりキリがないですよね……」
「また厄介な連中だな~」
「先生…いいこと考えたぜ」
皆で途方に暮れていると、常伏中一のトラブルメーカー、安田が髪を掻き上げながら前に進み出た。
「俺が囮になる……!!」
「いや、囮の意味がわからねーよ」
「不愉快なポーズやめろ」
本人でさえ囮の意味は解っていない。
「どうしようもねーからってこんな状況でジッとしてらんねーよ!」
「安田くん…」
「俺たちがこうしてる間にも、今頃どこかで女子が裸になってるかもしれねーってことだろ!?」
「安田くん…?」
「ん?」と疑問に思った時には既に遅く、安田は服を脱ぎながら走り出していた。
「俺はいくぞ!!! ひとりでも多くの裸女子を網膜に焼き付けるんだ!!
それで夜ベッドで大事に思い出すんだ!! 止めないでくれ先生!!」
「安田くん待ちなさい」
安田を追いかけハデスも走り出す。
「安田…」
「……もう…ダメた…あいつは……」
「とにかく、私たちは地味でいいから鎮静化につとめよう。美作くんは麓介と、シンヤちゃんはアシタバくんとね」
グッと拳を握る梓にアシタバは首を傾げた。
「牙狼さんは1人で平気なの?」
「私には獄狼 がいるからね。皆、春酔 に罹ったらお互いでなんとかしてね!」
5人は頷き合うと3組に分かれた。
少し歩いた廊下で女子生徒が服を脱ごうとしているのを見つけ梓は静かに近付くと、生徒の目の前で手を叩いた。
「っ、あれ? 私何を……」
春酔 が抜け、辺りを見回す女子生徒を残し梓は外に出た。
「うわ~~」
【祭だな…これは……】
梓と獄狼 の前では男子生徒の裸祭が行われていた。
心底関わりたくないと思うが、そのままにしておく訳にもいかず梓は騒ぎの中心を指差した。
「獄狼 、走り回ってきて…」
【おう…】
獄狼 は頷き低く唸りながら走り出した。
「うわ!? なんだ……」
「い…犬!!?」
【グルルルル…】
噛み付かんばかりの勢いで飛び掛かって来る獣に騒然となりながらも、春酔 は次々と抜けていき、5分と経たずにその場は正常となる。
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「ハデス先生、どうします? キリがない気がしますが…」
「うーん………とはいえ………正直、空間影響型はどうしようもないんだよね……」
「ですよね……」
「そうなの!?」
思わず大きな声をだすアシタバにハデスは頷いた。
「症状もきわめて一時的なものだし…場の空気から感情が伝染するから明確な"本体"が存在しないんだよ。
一体一体病魔を吸い出す方法もあるけど………」
「でもやっぱりキリがないですよね……」
「また厄介な連中だな~」
「先生…いいこと考えたぜ」
皆で途方に暮れていると、常伏中一のトラブルメーカー、安田が髪を掻き上げながら前に進み出た。
「俺が囮になる……!!」
「いや、囮の意味がわからねーよ」
「不愉快なポーズやめろ」
本人でさえ囮の意味は解っていない。
「どうしようもねーからってこんな状況でジッとしてらんねーよ!」
「安田くん…」
「俺たちがこうしてる間にも、今頃どこかで女子が裸になってるかもしれねーってことだろ!?」
「安田くん…?」
「ん?」と疑問に思った時には既に遅く、安田は服を脱ぎながら走り出していた。
「俺はいくぞ!!! ひとりでも多くの裸女子を網膜に焼き付けるんだ!!
それで夜ベッドで大事に思い出すんだ!! 止めないでくれ先生!!」
「安田くん待ちなさい」
安田を追いかけハデスも走り出す。
「安田…」
「……もう…ダメた…あいつは……」
「とにかく、私たちは地味でいいから鎮静化につとめよう。美作くんは麓介と、シンヤちゃんはアシタバくんとね」
グッと拳を握る梓にアシタバは首を傾げた。
「牙狼さんは1人で平気なの?」
「私には
5人は頷き合うと3組に分かれた。
少し歩いた廊下で女子生徒が服を脱ごうとしているのを見つけ梓は静かに近付くと、生徒の目の前で手を叩いた。
「っ、あれ? 私何を……」
「うわ~~」
【祭だな…これは……】
梓と
心底関わりたくないと思うが、そのままにしておく訳にもいかず梓は騒ぎの中心を指差した。
「
【おう…】
「うわ!? なんだ……」
「い…犬!!?」
【グルルルル…】
噛み付かんばかりの勢いで飛び掛かって来る獣に騒然となりながらも、
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