第22診:サロン・ユグドラシル
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次の日、梓は朝も休み時間も保健室へは行かず、ついにハデスと顔を会わせないまま昼休みとなった。
今、梓は屋上で獄狼 にもたれかかり弁当を食べている。
【いいのか? 行かなくて】
「いい。顔…会わせたくない」
カラになった弁当箱のフタを閉じると梓は獄狼 の背に顔を埋めた。
すると、下から何やら騒がしい声が聞こえてくる。手すりから覗くと、病魔に罹ったと思われる男子生徒が椅子や机を振り回し暴れている。
「いくよ、獄狼 !」
【ああ…】
梓は瞳が深紅に染まると同時に屋上から飛び出した。
非常階段の手すりに足を着き、飛び移った木の枝をしならせ地面に着地した。
【なんでもいい…壊……壊させろおおおおおお】
振り上げた椅子を見知らぬ浅黒い肌の男が叩き落とした。
【なんだああ、テメーはあああああ。邪魔アアすんじゃねぇえええ】
「おいおい…そんな簡単に顔出してくれるなよ。お前…自分に天敵がいることとか、考えたことねーのか?」
男が"何か"を取り出そうと懐に手を入れるが、その手は空を切った。
「あ゙ーーーーっ!!!抽出銃 忘れたァ!!!」
騒ぐ男をよそに梓は再び暴れだした男子生徒の手を掴み、そのまま地面に叩き付けた。だが男子生徒の力は強く、今にも振りほどかれそうになる。
「おい! 危ないから離れ…」
「どけ!!!」
「…いっ………逸人ぉ~~~~~~っ………!!!」
男を押し退けて現れたハデスが病魔を咀嚼する。梓は男子生徒から手を離すとアシタバ達のもとへと走り寄った。
「ねえ…あの人誰?」
「伊賦夜 経一 って名前で、たぶんユグドラシルのもう一人の従業員。だと思う…」
「ふーん……」
「あの…牙狼さ…」
「じゃっ! 病魔は片付いたみたいだから、私はこれで!!」
何かを言いかけたアシタバを遮り、梓は半ば逃げるようにその場を離れた。
ーーーーー
放課後、保健室に行く気になれず帰り仕度をしている梓にアシタバがおずおずと近付いた。
「牙狼さん、ちょっといい?」
「どうしたの?」
「牙狼さん…ハデス先生と何かあった?」
「別に…何もないよ……」
「何もないわけねーだろ!」
後ろを振り返ると藤が腕組みをして立っていた。
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今、梓は屋上で
【いいのか? 行かなくて】
「いい。顔…会わせたくない」
カラになった弁当箱のフタを閉じると梓は
すると、下から何やら騒がしい声が聞こえてくる。手すりから覗くと、病魔に罹ったと思われる男子生徒が椅子や机を振り回し暴れている。
「いくよ、
【ああ…】
梓は瞳が深紅に染まると同時に屋上から飛び出した。
非常階段の手すりに足を着き、飛び移った木の枝をしならせ地面に着地した。
【なんでもいい…壊……壊させろおおおおおお】
振り上げた椅子を見知らぬ浅黒い肌の男が叩き落とした。
【なんだああ、テメーはあああああ。邪魔アアすんじゃねぇえええ】
「おいおい…そんな簡単に顔出してくれるなよ。お前…自分に天敵がいることとか、考えたことねーのか?」
男が"何か"を取り出そうと懐に手を入れるが、その手は空を切った。
「あ゙ーーーーっ!!!
騒ぐ男をよそに梓は再び暴れだした男子生徒の手を掴み、そのまま地面に叩き付けた。だが男子生徒の力は強く、今にも振りほどかれそうになる。
「おい! 危ないから離れ…」
「どけ!!!」
「…いっ………逸人ぉ~~~~~~っ………!!!」
男を押し退けて現れたハデスが病魔を咀嚼する。梓は男子生徒から手を離すとアシタバ達のもとへと走り寄った。
「ねえ…あの人誰?」
「
「ふーん……」
「あの…牙狼さ…」
「じゃっ! 病魔は片付いたみたいだから、私はこれで!!」
何かを言いかけたアシタバを遮り、梓は半ば逃げるようにその場を離れた。
ーーーーー
放課後、保健室に行く気になれず帰り仕度をしている梓にアシタバがおずおずと近付いた。
「牙狼さん、ちょっといい?」
「どうしたの?」
「牙狼さん…ハデス先生と何かあった?」
「別に…何もないよ……」
「何もないわけねーだろ!」
後ろを振り返ると藤が腕組みをして立っていた。
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