第20診:麓の言い訳
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部屋に戻った梓は慣れた手つきで消毒液を含んだ脱脂綿をハデスの額に押し当て、ガーゼを貼付けた。
「ハデス先生、上も脱いでもらえますか?」
「あ…ああ、うん……」
白衣、シャツを脱いでもらうと大小いくつもの傷が現れた。梓は無言でそれらを消毒していく。
後ろから包帯を巻き付けると、ハデスの肩に梓は頭を預けた。
「梓…さん?」
「先生……あんまり、無茶しないで下さい」
心なしか梓の声は震えている。
「………うん。心配させてごめんね…」
ハデスが梓に向き合った瞬間、障子が開かれ山蔵が顔を見せた。
「梓、先生は大丈夫か?」
「!!? あ…はい。終わりました」
梓が慌ててハデスから離れると、隣の部屋が騒がしくなる。
どうやら藤が目を覚ましたようで、お婆が泣きながら抱き着いている。
「目が覚めたのか」
「山蔵、梓……先生…?」
まだ頭が回らず呆然とする藤をよそに山蔵は使用人達に仕事に戻るように促す。
「………麓介」
「な…なんだよ…」
「良かった」
「は?」
言うが早いか山蔵はプスンと言う音をたて立ったまま動かなくなった。藤が山蔵の顔を叩いたり、目を開いてみるが反応はない。
「あーあ、いったなこりゃ」
「お…お兄さんどうしたの……? 動かなくなっちゃったけど…」
「気絶した」
「えっ!!?」
驚くハデス、アシタバ、美作だったが梓は苦笑いをしている。
「こいつ限界までパニクるとショートする癖があるんだよ。脳ミソの許容量オーバーしてパンクすんの」
「機械みたいだよね…」
呆れ顔の梓に藤は小声で話かけた。
「先生、梓ちょっと。先生らにだけ話があんだけど、いいかな…」
梓とハデスは顔を見合わせ首を傾げた。部屋を出ると藤はその場に座り込んだ。
「あんたらなら怒らずに聞いてくれると思ってさ………」
「人払いまでしてどうしたの。ずいぶん弱気だね…」
しばし悩む顔の藤に梓は嫌な予感がした。
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「ハデス先生、上も脱いでもらえますか?」
「あ…ああ、うん……」
白衣、シャツを脱いでもらうと大小いくつもの傷が現れた。梓は無言でそれらを消毒していく。
後ろから包帯を巻き付けると、ハデスの肩に梓は頭を預けた。
「梓…さん?」
「先生……あんまり、無茶しないで下さい」
心なしか梓の声は震えている。
「………うん。心配させてごめんね…」
ハデスが梓に向き合った瞬間、障子が開かれ山蔵が顔を見せた。
「梓、先生は大丈夫か?」
「!!? あ…はい。終わりました」
梓が慌ててハデスから離れると、隣の部屋が騒がしくなる。
どうやら藤が目を覚ましたようで、お婆が泣きながら抱き着いている。
「目が覚めたのか」
「山蔵、梓……先生…?」
まだ頭が回らず呆然とする藤をよそに山蔵は使用人達に仕事に戻るように促す。
「………麓介」
「な…なんだよ…」
「良かった」
「は?」
言うが早いか山蔵はプスンと言う音をたて立ったまま動かなくなった。藤が山蔵の顔を叩いたり、目を開いてみるが反応はない。
「あーあ、いったなこりゃ」
「お…お兄さんどうしたの……? 動かなくなっちゃったけど…」
「気絶した」
「えっ!!?」
驚くハデス、アシタバ、美作だったが梓は苦笑いをしている。
「こいつ限界までパニクるとショートする癖があるんだよ。脳ミソの許容量オーバーしてパンクすんの」
「機械みたいだよね…」
呆れ顔の梓に藤は小声で話かけた。
「先生、梓ちょっと。先生らにだけ話があんだけど、いいかな…」
梓とハデスは顔を見合わせ首を傾げた。部屋を出ると藤はその場に座り込んだ。
「あんたらなら怒らずに聞いてくれると思ってさ………」
「人払いまでしてどうしたの。ずいぶん弱気だね…」
しばし悩む顔の藤に梓は嫌な予感がした。
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