第20診:麓の言い訳
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美作が振り向いた瞬間、襲い掛かってきた"何か"が美作を庇ったハデスの腹を貫いた。
梓達は慌ててハデスに駆け寄る。
「ぜっ、ぜんぜぇええええええ」
「大…丈夫。ちょっと気持ち悪いけどね…それより…この感触…遂に…お出ましのようだ…」
途切れ途切れに話すハデスの視線の先には、藤本体を液体の満ちた腹に仕込み、藤の顔をしたなまけものの様な姿の病魔が立っている。
【怠惰 ……だな】
「守護 ……」
梓の頭に獄狼 が話し掛け、梓がそれを聞き流し構える。
【言って聞かぬならそれもいい…おまえ達のやろうとしている事がいかに無駄か思い知らせてくれよう……】
怠惰 が話す隙にアシタバと美作は山蔵を引き離す。
梓とハデスは怠惰 の顔の前に飛び上がった。
「"やっても無駄"なんて言うのは結果を怖がる者の言い訳でしかないよ」
【……無駄は無駄だ。ここは…怠惰の庭…頑張れば頑張るほど、馬鹿を見る】
「なっ…くっ…」
「ハデス先生!?」
怠惰 の言葉を合図にするかのように、梓とハデスを瓦の雨が襲う。
梓はとっさに自分達にバリアを張るが、止めきれなかった瓦がハデスの右腕を襲う。
「もう…見ていられない!! 先生! 助太刀致します」
走り出した山蔵にどこからともなく矢が飛び掛かる。
「なっ…ど…どういうことだ…!! これは…罠…!?」
【今…仕掛けを作動させた…作動条件は"麓介をこの庭から連れ出そうとすること"………
そう…何もしなければ何も起こらない…これこそがこの世の真理…"諦めること"…おまえ達にできる一番賢い選択だ】
手が出せない、そう思うアシタバと美作を尻目にハデス達は体制を整えた。
「馬鹿で結構……」
「山蔵さん、ハデス先生があいつに触れることができれば勝負はつきます。私たちで道を作りましょう」
「…今ひとつ状況が整理しきれていないが……わかった。今は先生を守ることだけに集中しよう」
山蔵は刀に手をかけ、梓の銀色の耳と尾がピンと上を向く。
「………参ります」
ハデス、梓、山蔵が走り出す。
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梓達は慌ててハデスに駆け寄る。
「ぜっ、ぜんぜぇええええええ」
「大…丈夫。ちょっと気持ち悪いけどね…それより…この感触…遂に…お出ましのようだ…」
途切れ途切れに話すハデスの視線の先には、藤本体を液体の満ちた腹に仕込み、藤の顔をしたなまけものの様な姿の病魔が立っている。
【
「
梓の頭に
【言って聞かぬならそれもいい…おまえ達のやろうとしている事がいかに無駄か思い知らせてくれよう……】
梓とハデスは
「"やっても無駄"なんて言うのは結果を怖がる者の言い訳でしかないよ」
【……無駄は無駄だ。ここは…怠惰の庭…頑張れば頑張るほど、馬鹿を見る】
「なっ…くっ…」
「ハデス先生!?」
梓はとっさに自分達にバリアを張るが、止めきれなかった瓦がハデスの右腕を襲う。
「もう…見ていられない!! 先生! 助太刀致します」
走り出した山蔵にどこからともなく矢が飛び掛かる。
「なっ…ど…どういうことだ…!! これは…罠…!?」
【今…仕掛けを作動させた…作動条件は"麓介をこの庭から連れ出そうとすること"………
そう…何もしなければ何も起こらない…これこそがこの世の真理…"諦めること"…おまえ達にできる一番賢い選択だ】
手が出せない、そう思うアシタバと美作を尻目にハデス達は体制を整えた。
「馬鹿で結構……」
「山蔵さん、ハデス先生があいつに触れることができれば勝負はつきます。私たちで道を作りましょう」
「…今ひとつ状況が整理しきれていないが……わかった。今は先生を守ることだけに集中しよう」
山蔵は刀に手をかけ、梓の銀色の耳と尾がピンと上を向く。
「………参ります」
ハデス、梓、山蔵が走り出す。
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