第19診:山の言い分
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元の場所にハデス、山蔵、美作も戻り"慈愛"、"渇望"、"勤勉"、"憂い"、"憤怒"の5つの感情がそろった。
そんな中梓が山蔵と藤本体を見ていると、ハデスも近寄って来る。
「お兄さん、"心当たり"とは…一体、何だったんですか?」
「これです」
山蔵の視線の先にあるのは梓も気になっていたあの桐箱だった。
「藤の家紋に桐の箱…麓介はこれを持ってここへやって来た。
"なぜこれがここにあるのか"…どうしてもっと早く気が付かなかったのか……!」
「どういうことですか? 中身は空のようですけど…」
「はい…本来ならばある衣装が入っているのですが…」
「衣…装……?」
"衣装"の言葉が梓の頭に引っ掛かる。思いだそうと過去の記憶を探っていると、アシタバの呼び声が耳に入り顔を上げた。
そこには先程の"歓喜"と残る1人"節制"が立っている。
「……どうやら、これで全部揃ったようですね」
「なんてことだ…やはり…あの格好は…!!」
梓の目に羽織袴姿の節制が映る。
「あっ!!! 思い出した……」
「梓さん!?」
「気付いたか、梓。先生…あれが先程の箱に入っているべき衣装です。
藤の紋付き羽織袴、当家の礼装にあたるものです。それの意味するところは…」
山蔵の顔に緊張が走り、後を引き継ぐように梓が口を開いた。
「継嗣 と婚約。藤の家を継ぐ者の証。
そう……山蔵さんが14歳で私たちが9歳の時、あの衣装を見たんだ」
「えっ…それじゃあ藤くん18歳になったら結婚しないといけないの!?」
「そんなんオレだってキレるっつーの……よりによって藤が言うこと聞くわけねーだろ」
「"自分の好きなように生きられない"こういうことだったのか…」
"決められた未来"それが藤が家を拒絶する最大の理由だった。
5人の前に節制の麓介がフワリと降り立つ。
「私は"節制の麓介"…麓介の記憶を元にすべての感情を支配・操作するもの。
私は個性を持たない。あなた方へ麓介の記憶から形成した言葉を送ります」
その顔はどこか山蔵と似ている。
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そんな中梓が山蔵と藤本体を見ていると、ハデスも近寄って来る。
「お兄さん、"心当たり"とは…一体、何だったんですか?」
「これです」
山蔵の視線の先にあるのは梓も気になっていたあの桐箱だった。
「藤の家紋に桐の箱…麓介はこれを持ってここへやって来た。
"なぜこれがここにあるのか"…どうしてもっと早く気が付かなかったのか……!」
「どういうことですか? 中身は空のようですけど…」
「はい…本来ならばある衣装が入っているのですが…」
「衣…装……?」
"衣装"の言葉が梓の頭に引っ掛かる。思いだそうと過去の記憶を探っていると、アシタバの呼び声が耳に入り顔を上げた。
そこには先程の"歓喜"と残る1人"節制"が立っている。
「……どうやら、これで全部揃ったようですね」
「なんてことだ…やはり…あの格好は…!!」
梓の目に羽織袴姿の節制が映る。
「あっ!!! 思い出した……」
「梓さん!?」
「気付いたか、梓。先生…あれが先程の箱に入っているべき衣装です。
藤の紋付き羽織袴、当家の礼装にあたるものです。それの意味するところは…」
山蔵の顔に緊張が走り、後を引き継ぐように梓が口を開いた。
「
そう……山蔵さんが14歳で私たちが9歳の時、あの衣装を見たんだ」
「えっ…それじゃあ藤くん18歳になったら結婚しないといけないの!?」
「そんなんオレだってキレるっつーの……よりによって藤が言うこと聞くわけねーだろ」
「"自分の好きなように生きられない"こういうことだったのか…」
"決められた未来"それが藤が家を拒絶する最大の理由だった。
5人の前に節制の麓介がフワリと降り立つ。
「私は"節制の麓介"…麓介の記憶を元にすべての感情を支配・操作するもの。
私は個性を持たない。あなた方へ麓介の記憶から形成した言葉を送ります」
その顔はどこか山蔵と似ている。
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