第19診:山の言い分
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梓は話の核心を突いた。
「眠ってる麓介本体を起こして連れて帰るにはどうすればいいの…?」
「! ………むりです。本体 の麓介はどんなにがんばってもおこせません。感情 が空っぽだから。
…おきゃく様のごようってそれだったんですね。おれとあそんでくれるんじゃないんだ……」
現れた時から笑顔を絶やさなかった歓喜の顔が曇る。
「だったら帰ってください。麓介はもうそっちのせかいにはきょうみないから。
じぶんの好きなように…おもった通りに生きられない現実なんてね!」
歓喜は踵を返して歩きだした。
「!! ま…待ちなさい、麓介!!」
「あっ、ちょ…山蔵さん!!」
山蔵は歓喜を追い掛けて行ってしまった。
「………行っちゃった」
「どーすんだよ先生。思ったよりメンドイ事になってんぞ」
「藤くん…"現実でイヤなことがあった"って、一体なんなんだろ………」
アシタバが首を傾げ、美作は呆れた顔をしている。
「いつもみてーに先生の力でパーッとなんとかできねーの?」
「難しいね。藤くんは今、完全に病魔を享受しているようだし…
それに…藤くん本体の感情が空っぽとあっては僕の力じゃ施しようがない。」
「やっぱり麓介本体に目覚めてもらわないとダメなんですね」
やはり山蔵にケースを壊してもらった方が良かったのでは、そんな考えが頭を過ぎる。
そこでハデスはある提案をした。
「藤くんの"七つの感情"を探してこよう。
さっきの小さな藤くんの話通りなら容れ物である藤くん本体と、七つの感情とで一応"藤くん"のすべてのパーツは揃うわけだからね」
「んなプラモ組み立てるむたいにいくかあ~!!?」
美作の意見ももっともだが、今はそれしかやれることがなかった。
「しゃーねえ、サッパリ気が進まねーが…まあ乗りかかった船ってヤツだな」
「何か危険があるかもしれない。無理だけは絶対しないようにね」
「あの藤くんが病魔にかかるなんて…らしくないだけになんとかしてあげたいですね…」
「私は山蔵さんを追い掛けてみます」
「いや…お兄さんは僕が行くよ」
梓がハデスに頷き、4人はそれぞれの方向へ歩きだした。
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「眠ってる麓介本体を起こして連れて帰るにはどうすればいいの…?」
「! ………むりです。
…おきゃく様のごようってそれだったんですね。おれとあそんでくれるんじゃないんだ……」
現れた時から笑顔を絶やさなかった歓喜の顔が曇る。
「だったら帰ってください。麓介はもうそっちのせかいにはきょうみないから。
じぶんの好きなように…おもった通りに生きられない現実なんてね!」
歓喜は踵を返して歩きだした。
「!! ま…待ちなさい、麓介!!」
「あっ、ちょ…山蔵さん!!」
山蔵は歓喜を追い掛けて行ってしまった。
「………行っちゃった」
「どーすんだよ先生。思ったよりメンドイ事になってんぞ」
「藤くん…"現実でイヤなことがあった"って、一体なんなんだろ………」
アシタバが首を傾げ、美作は呆れた顔をしている。
「いつもみてーに先生の力でパーッとなんとかできねーの?」
「難しいね。藤くんは今、完全に病魔を享受しているようだし…
それに…藤くん本体の感情が空っぽとあっては僕の力じゃ施しようがない。」
「やっぱり麓介本体に目覚めてもらわないとダメなんですね」
やはり山蔵にケースを壊してもらった方が良かったのでは、そんな考えが頭を過ぎる。
そこでハデスはある提案をした。
「藤くんの"七つの感情"を探してこよう。
さっきの小さな藤くんの話通りなら容れ物である藤くん本体と、七つの感情とで一応"藤くん"のすべてのパーツは揃うわけだからね」
「んなプラモ組み立てるむたいにいくかあ~!!?」
美作の意見ももっともだが、今はそれしかやれることがなかった。
「しゃーねえ、サッパリ気が進まねーが…まあ乗りかかった船ってヤツだな」
「何か危険があるかもしれない。無理だけは絶対しないようにね」
「あの藤くんが病魔にかかるなんて…らしくないだけになんとかしてあげたいですね…」
「私は山蔵さんを追い掛けてみます」
「いや…お兄さんは僕が行くよ」
梓がハデスに頷き、4人はそれぞれの方向へ歩きだした。
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