第18診:藤家の問題
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ハデス達は一瞬目を合わせると、真っ直ぐに藤を見つめ返した。
「せっかくだし、ご両親にごあいさつして行きたいなあ…」
「藤くんの部屋ってどんな感じなの?」
「オレは超高級和懐石を食うまで帰らねーぞ!!」
思ってもみなかった答えに藤は目を見開く。
「迷惑な客……勝手にしろ」
「素直じゃないの……」
藤の言葉に梓は思わず笑みをもらし、藤の頭をポンポンと叩くと赤い顔で振り払われてしまった。
そのままハデス達を客間に通すと、藤は菓子を取って来ると言い部屋を出ていった。
ーーーーー
「遅い………」
「えっ!?」
梓が眉間にシワを寄せてそう言うとハデスが振り向いた。藤が部屋を出てから30分は経過している。
「お菓子が見つからないんじゃないかな…?」
「それはないですね……いつもなら5分もかからず戻ってきます。何か……あった…?」
その時、部屋の襖が静かに開けられた。
「失礼いたします。あらっ…」
部屋に入ってきたのは仲居頭の通称"お婆"だった。
その姿を見た梓の顔にみるみる笑顔がひろがる。
「お婆ちゃーん!!」
「おやおや梓も来ていたんだね。久しぶりだねえ……」
お婆は飛びつくように抱き着いた梓の頭を優しく撫でる。
「牙狼さんその人って…?」
「この人は私のお婆ちゃん。この"紫藤"の仲居頭なの」
「ふーん……ちょーど良かった! 今、誰か呼びに行こーと思ってたんだよ。なーばーちゃん、藤知らねーか?」
「えっ?」
待ちくたびれた美作の言葉にお婆は疑問の声をあげた。
「麓介、お菓子取りに行くっていったきり全然戻ってこないの…」
「あとなんか食うもんくれ。待たされすぎてハラ減っちまった」
「え…ええ、では何かお持ちいたしますが…」
そこまで言ってお婆は首を傾げた。
「おかしいですねえ…ぼっちゃんはわたしより先にお戻りになられたはずなのですが…」
お婆の言葉に梓は息を飲む。
「……お婆ちゃん、山蔵さんに知らせて。ハデス先生……」
「うん……」
お婆の知らせでやってきた山蔵は、客をほったらかして姿を消した藤に怒りを隠せずにいた。
「お客様! 誠に申し訳ございません…愚弟の身勝手で大変なご迷惑を…」
「いえ…決めつけるのは早いと思いますよ。おそらく何かあったんでしょう…急いで捜した方がいいと思います」
「確かに…麓介はすごく自由だけど、約束をやぶるような奴じゃない。山蔵さんだって知ってるでしょ?」
ハデスと梓の言葉にお婆と山蔵の顔に緊張が走る。
.
「せっかくだし、ご両親にごあいさつして行きたいなあ…」
「藤くんの部屋ってどんな感じなの?」
「オレは超高級和懐石を食うまで帰らねーぞ!!」
思ってもみなかった答えに藤は目を見開く。
「迷惑な客……勝手にしろ」
「素直じゃないの……」
藤の言葉に梓は思わず笑みをもらし、藤の頭をポンポンと叩くと赤い顔で振り払われてしまった。
そのままハデス達を客間に通すと、藤は菓子を取って来ると言い部屋を出ていった。
ーーーーー
「遅い………」
「えっ!?」
梓が眉間にシワを寄せてそう言うとハデスが振り向いた。藤が部屋を出てから30分は経過している。
「お菓子が見つからないんじゃないかな…?」
「それはないですね……いつもなら5分もかからず戻ってきます。何か……あった…?」
その時、部屋の襖が静かに開けられた。
「失礼いたします。あらっ…」
部屋に入ってきたのは仲居頭の通称"お婆"だった。
その姿を見た梓の顔にみるみる笑顔がひろがる。
「お婆ちゃーん!!」
「おやおや梓も来ていたんだね。久しぶりだねえ……」
お婆は飛びつくように抱き着いた梓の頭を優しく撫でる。
「牙狼さんその人って…?」
「この人は私のお婆ちゃん。この"紫藤"の仲居頭なの」
「ふーん……ちょーど良かった! 今、誰か呼びに行こーと思ってたんだよ。なーばーちゃん、藤知らねーか?」
「えっ?」
待ちくたびれた美作の言葉にお婆は疑問の声をあげた。
「麓介、お菓子取りに行くっていったきり全然戻ってこないの…」
「あとなんか食うもんくれ。待たされすぎてハラ減っちまった」
「え…ええ、では何かお持ちいたしますが…」
そこまで言ってお婆は首を傾げた。
「おかしいですねえ…ぼっちゃんはわたしより先にお戻りになられたはずなのですが…」
お婆の言葉に梓は息を飲む。
「……お婆ちゃん、山蔵さんに知らせて。ハデス先生……」
「うん……」
お婆の知らせでやってきた山蔵は、客をほったらかして姿を消した藤に怒りを隠せずにいた。
「お客様! 誠に申し訳ございません…愚弟の身勝手で大変なご迷惑を…」
「いえ…決めつけるのは早いと思いますよ。おそらく何かあったんでしょう…急いで捜した方がいいと思います」
「確かに…麓介はすごく自由だけど、約束をやぶるような奴じゃない。山蔵さんだって知ってるでしょ?」
ハデスと梓の言葉にお婆と山蔵の顔に緊張が走る。
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