第18診:藤家の問題
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ガゴッ
山蔵がベッドをひっくり返すとその裏側に藤が張り付いていた。
「…さあ、どういうことだか説明してもらおうか麓介」
「………ウゼーんだよ。人のことよりてめーのデコの拡大心配してろ山蔵」
藤と山蔵の背後には鷹とナマケモノの影が見える。
そんな2人にハデスはぬいぐるみを持って間を執り成した。
「まあまあ、落ち着いて。事情は存じませんが仲良くやりましょう。ご家族なんですから………」
「………そう…ですね…申し訳ありません。私としたことが…お見苦しいものをお見せしました。お許しください…
ずいぶんお騒がせしてしまったことですし、今日のところはこれで失礼させていただきます」
「それなら昇降口まで送りますよ」
「すまないな、梓」
「いえいえ」と答える梓の隣で山蔵は再度藤を見る。
「麓介、話の続きは家に帰ってからきちんと聞かせてもらう。今日はまっすぐ帰ってくるように」
「っせーな、いいからとっとと帰れハゲ」
扉をピシャンと閉め、歩き出した梓と山蔵の耳に何やら美作の怒鳴り声が聞こえた。
2人で歩いていると、ふと山蔵が口を開く。
「ところで…麓介とケンカでもしたのか?」
「う…売り言葉に買い言葉……みたいな…?」
「いつもすまないな…」
「そんなことないですよ。麓介に悪気は無いって分かってますから」
そう言って微笑む梓に山蔵は安心したように帰って行った。
ーーーーー
「何してるの、2人とも…?」
放課後、保健室に来た梓はソファーに座るアシタバと美作に首を傾げた。
「僕が呼んだんだよ」
「ハデス先生……」
「良ければ梓さんも一緒に藤くんのお家に行ってくれないかな?」
梓は仕方がない…と一つ息を吐くと黙って頷いた。
ーーーーー
「藤くんはあんな性格だから口にこそ出さないけど…内心お家のことをずいぶん気にしてると思うんだ」
道案内をしながら梓はハデスの言葉に納得した。確かに自分以外は誰も藤の家のことを知らないからだ。
「お家のことが関わる時だけは"こんな家に住んでいることが恥ずかしい"みたいな感情が表に出てる。
なんとかその思い込みを取り払ってあげられないかと思うんだけどね…」
「それは……すごく難しいと思うけど…」
梓の呟きは誰に聞かれる事もなく風に流れていった。
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山蔵がベッドをひっくり返すとその裏側に藤が張り付いていた。
「…さあ、どういうことだか説明してもらおうか麓介」
「………ウゼーんだよ。人のことよりてめーのデコの拡大心配してろ山蔵」
藤と山蔵の背後には鷹とナマケモノの影が見える。
そんな2人にハデスはぬいぐるみを持って間を執り成した。
「まあまあ、落ち着いて。事情は存じませんが仲良くやりましょう。ご家族なんですから………」
「………そう…ですね…申し訳ありません。私としたことが…お見苦しいものをお見せしました。お許しください…
ずいぶんお騒がせしてしまったことですし、今日のところはこれで失礼させていただきます」
「それなら昇降口まで送りますよ」
「すまないな、梓」
「いえいえ」と答える梓の隣で山蔵は再度藤を見る。
「麓介、話の続きは家に帰ってからきちんと聞かせてもらう。今日はまっすぐ帰ってくるように」
「っせーな、いいからとっとと帰れハゲ」
扉をピシャンと閉め、歩き出した梓と山蔵の耳に何やら美作の怒鳴り声が聞こえた。
2人で歩いていると、ふと山蔵が口を開く。
「ところで…麓介とケンカでもしたのか?」
「う…売り言葉に買い言葉……みたいな…?」
「いつもすまないな…」
「そんなことないですよ。麓介に悪気は無いって分かってますから」
そう言って微笑む梓に山蔵は安心したように帰って行った。
ーーーーー
「何してるの、2人とも…?」
放課後、保健室に来た梓はソファーに座るアシタバと美作に首を傾げた。
「僕が呼んだんだよ」
「ハデス先生……」
「良ければ梓さんも一緒に藤くんのお家に行ってくれないかな?」
梓は仕方がない…と一つ息を吐くと黙って頷いた。
ーーーーー
「藤くんはあんな性格だから口にこそ出さないけど…内心お家のことをずいぶん気にしてると思うんだ」
道案内をしながら梓はハデスの言葉に納得した。確かに自分以外は誰も藤の家のことを知らないからだ。
「お家のことが関わる時だけは"こんな家に住んでいることが恥ずかしい"みたいな感情が表に出てる。
なんとかその思い込みを取り払ってあげられないかと思うんだけどね…」
「それは……すごく難しいと思うけど…」
梓の呟きは誰に聞かれる事もなく風に流れていった。
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