第18診:藤家の問題
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「今日一日、俺を保健室にかくまって欲しいんだ」
これは藤が朝一番に保健室で放った一言だった。
「いいだろ別に、たった一日だ。頼む! 先生、一生のお願い」
「藤くん…気のせいだろうか…君の"一生のお願い"を僕はもう7回ほど聞いた気がする…」
「そうか…それは間違いなく気のせいだな。つーか歳じゃね?とにかく誰が来ても俺はいないって言ってくれ。アシタバ達も協力してくれてる。頼んだぜ」
「頼んだって、僕まだいいよって言ってないんだけど…」
ハデスの言葉を聞かずにカーテンを閉める藤を追うように梓はベッドへと近付く。
「麓介!!」
「……んだよ…」
「あんた、逃げてもしょーがないって事ぐらい分かってるでしょ……」
「うっせぇな…お前には関係ねぇだろ…」
関係ないと言われムッとした梓が口を開くが、続く言葉は藤の声に掻き消される。
「誰も来ないおめーには分かんねーだろ!!」
そう言って藤はハッと口を押さえた。
「ワリ………」
「っ…好きにすればっ!!」
気まずい顔の藤を残し、梓はハデスの方へ歩いて行った。
何がなんだか分からないハデスは首を傾げている。
「藤くん…何か嫌なことでもあったのかな…?」
「あったんじゃなくて…これから起こるんです。…私、もう戻りますね」
いつもと様子の違う梓と藤。ハデスの視線の先には授業参観のお知らせのプリントが貼られていた。
「何よ…麓介のヤツ…もう知らないんだから……」
「梓…?」
ブツブツと独り言を言いながら歩く梓は聞き覚えのある声に足を止めた。
「山蔵……さん?」
「やっぱり梓か…2年ぶりだな。大きくなった」
そこには着物姿の青年が立っていた。梓は"山蔵"と呼んだ青年にクスクス笑いながら近付いた。
「やだなぁ山蔵さん。私、麓介と同じ歳ですよ。それよりどこに行くんですか?」
「いや……この子達に麓介の所へ案内を頼んだところだ」
山蔵の指差す方を見ればブサイクな人形を持ったアシタバと美作がこちらを見ていた。
自業自得だ……そう思いながら梓はアシタバ達と共に保健室へと引き返した。
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これは藤が朝一番に保健室で放った一言だった。
「いいだろ別に、たった一日だ。頼む! 先生、一生のお願い」
「藤くん…気のせいだろうか…君の"一生のお願い"を僕はもう7回ほど聞いた気がする…」
「そうか…それは間違いなく気のせいだな。つーか歳じゃね?とにかく誰が来ても俺はいないって言ってくれ。アシタバ達も協力してくれてる。頼んだぜ」
「頼んだって、僕まだいいよって言ってないんだけど…」
ハデスの言葉を聞かずにカーテンを閉める藤を追うように梓はベッドへと近付く。
「麓介!!」
「……んだよ…」
「あんた、逃げてもしょーがないって事ぐらい分かってるでしょ……」
「うっせぇな…お前には関係ねぇだろ…」
関係ないと言われムッとした梓が口を開くが、続く言葉は藤の声に掻き消される。
「誰も来ないおめーには分かんねーだろ!!」
そう言って藤はハッと口を押さえた。
「ワリ………」
「っ…好きにすればっ!!」
気まずい顔の藤を残し、梓はハデスの方へ歩いて行った。
何がなんだか分からないハデスは首を傾げている。
「藤くん…何か嫌なことでもあったのかな…?」
「あったんじゃなくて…これから起こるんです。…私、もう戻りますね」
いつもと様子の違う梓と藤。ハデスの視線の先には授業参観のお知らせのプリントが貼られていた。
「何よ…麓介のヤツ…もう知らないんだから……」
「梓…?」
ブツブツと独り言を言いながら歩く梓は聞き覚えのある声に足を止めた。
「山蔵……さん?」
「やっぱり梓か…2年ぶりだな。大きくなった」
そこには着物姿の青年が立っていた。梓は"山蔵"と呼んだ青年にクスクス笑いながら近付いた。
「やだなぁ山蔵さん。私、麓介と同じ歳ですよ。それよりどこに行くんですか?」
「いや……この子達に麓介の所へ案内を頼んだところだ」
山蔵の指差す方を見ればブサイクな人形を持ったアシタバと美作がこちらを見ていた。
自業自得だ……そう思いながら梓はアシタバ達と共に保健室へと引き返した。
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