第16診:燃えろ!マラソン大会
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何でもない話をしながら梓の家に着くと、相変わらず人の気配はない。
「電話も手紙もありますから寂しくなんかないですよ」
自分の考えを先読みしたような梓の言葉に苦笑しながらも、ハデスはコートのポケットから可愛らしい袋を取り出した。
「梓さん、これ……」
「あの……これ…?」
「今日……ほ…ホワイトデーだから」
一瞬で真っ赤になった顔を隠すように俯くと梓は袋を開ける。
中から出てきたのは青いジルコニアで出来た蝶のネックレスだった。
無言でネックレスを凝視する梓にハデスは不安そうに声をかける。
「気に……入らなかったかな?」
「………キレイ…」
梓はポツリと呟いた。
胸に嬉しいような懐かしいような、例えようのない感情があふれてくる。
「梓…さん…?」
「すごく…うれしいです」
笑顔で顔を上げた梓と一言二言、言葉を交わし家に入るのを見送りハデスは帰路に着いた。
その途中で先程保健室でみた夢がふと頭をよぎる。自分の姿がこんなに変わってしまってもいつもと同じ笑顔を向けてくれた少女。
「確か名前は………………………あれ?何…だっけ…」
いくら思い出そうとしても答えは出なかった。
「年かなあ……」
12年も前の事だ、しかたがない。そう思ったハデスは止めた足を再び動かし家へと向かうのだった。
To be continued...
「電話も手紙もありますから寂しくなんかないですよ」
自分の考えを先読みしたような梓の言葉に苦笑しながらも、ハデスはコートのポケットから可愛らしい袋を取り出した。
「梓さん、これ……」
「あの……これ…?」
「今日……ほ…ホワイトデーだから」
一瞬で真っ赤になった顔を隠すように俯くと梓は袋を開ける。
中から出てきたのは青いジルコニアで出来た蝶のネックレスだった。
無言でネックレスを凝視する梓にハデスは不安そうに声をかける。
「気に……入らなかったかな?」
「………キレイ…」
梓はポツリと呟いた。
胸に嬉しいような懐かしいような、例えようのない感情があふれてくる。
「梓…さん…?」
「すごく…うれしいです」
笑顔で顔を上げた梓と一言二言、言葉を交わし家に入るのを見送りハデスは帰路に着いた。
その途中で先程保健室でみた夢がふと頭をよぎる。自分の姿がこんなに変わってしまってもいつもと同じ笑顔を向けてくれた少女。
「確か名前は………………………あれ?何…だっけ…」
いくら思い出そうとしても答えは出なかった。
「年かなあ……」
12年も前の事だ、しかたがない。そう思ったハデスは止めた足を再び動かし家へと向かうのだった。
To be continued...