霧の向こうで
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おまけというか(略)供養その2(聡二が異世界迷子に優しい理由)
「……俺さ、昔異世界に飛ばされたことがあんだ」
「兄貴達には内緒ね?」と悪戯っぽく笑いかけてから聡二は続ける。
「で、そこが何かすげえとこでさ、人間一人もいなくてそこの吸血鬼は訳分かんないぐらい強くて、ちょっと死にかけたりもしてさ……でも、ああこれやばいかなって思ってた時に、助けてくれた医者の人がいたんだ。いや、人の形は一切合財してなかったんだけどまあとにかく、その先生に出会ってさ、俺が異世界の吸血鬼だって分かっても手当てしてくれて、その世界のこと教えてくれて、最後には友人だって言ってくれて……結局お別れも言えないで元の世界に戻れたんだけど……その時に思ったんだ。もしこの世界に、別の世界の奴が迷い込んできて、困ってたら絶対に助けようって。それにさ、自分が好きな世界を、色々あったりもするけどいいとこなんだよって知って欲しいって、そう思うんだ」
自分に言い聞かせるように呟いた聡二は、足を止めてザップとレオに振り向いた。
「……どうかな?俺等の世界」
「……すごいいい所だと思いますよ」
「まー退屈はしなさそうだ」
「……ふふ……ありがと」
照れくさそうに笑う聡二の姿は、自分達の知る少女にどこか似ていた。
「……俺さ、昔異世界に飛ばされたことがあんだ」
「兄貴達には内緒ね?」と悪戯っぽく笑いかけてから聡二は続ける。
「で、そこが何かすげえとこでさ、人間一人もいなくてそこの吸血鬼は訳分かんないぐらい強くて、ちょっと死にかけたりもしてさ……でも、ああこれやばいかなって思ってた時に、助けてくれた医者の人がいたんだ。いや、人の形は一切合財してなかったんだけどまあとにかく、その先生に出会ってさ、俺が異世界の吸血鬼だって分かっても手当てしてくれて、その世界のこと教えてくれて、最後には友人だって言ってくれて……結局お別れも言えないで元の世界に戻れたんだけど……その時に思ったんだ。もしこの世界に、別の世界の奴が迷い込んできて、困ってたら絶対に助けようって。それにさ、自分が好きな世界を、色々あったりもするけどいいとこなんだよって知って欲しいって、そう思うんだ」
自分に言い聞かせるように呟いた聡二は、足を止めてザップとレオに振り向いた。
「……どうかな?俺等の世界」
「……すごいいい所だと思いますよ」
「まー退屈はしなさそうだ」
「……ふふ……ありがと」
照れくさそうに笑う聡二の姿は、自分達の知る少女にどこか似ていた。